電話応対コンクール日本一の女性 そこには指導してくれた先輩との絆が
自動音声の普及が進む中、丁寧で温かい電話応対の向上を目的にその話術を競う「電話応対コンクール」。このコンクールの熊本県大会で優勝した女性が、全国でも頂点に立ちました。日本一の栄冠を得るまでの努力にも温かいエピソードがありました。
熊本市内にある保険会社。ここで行われているのは…。
■橋本美穂さん
「では、きょうはレベル3の質問スキル上級の研修を始めます。よろしくお願いします」
電話応対のための研修です。講師を務めるのは、この道17年のベテラン橋本美穂さん(56)。去年の電話応対コンクール熊本県大会で優勝したほどの実力者です。
【研修での指導】
■橋本美穂さん
「相手に興味がなかったら質問しないですよね。相手に興味があるからこそ、あなたのことをもっと知りたいっていうのがあるから質問していくんですよね やっぱり、お客様に関心を持つというのが大事かと思います」
Q.橋本さんはどんな指導者?
■受講者 本山豊美さん
「笑顔と優しいお声で、大きく受けとめてくださる感じ」
県大会で優勝した橋本さん。過去7回出場した県大会で、これまでの最高は準優勝。優勝して全国大会に出場したいと望みながらも、コンクールの指導者という立場に身を置いたため、一度は大会出場を諦めたといいます。
■橋本美穂さん
「もともと電話応対は好きでしたので、 自分の電話応対がどの程度のものかとか、 力試しだったり。あとはやっぱりスキルをどんどん磨いていきたいなという思いから コンクールに参加しました。もう私、天職だと思うぐらい、電話応対が大好きです」
そんな橋本さんの心を押したのが、指導をしてくれた年下の先輩、宮本真紀さんの存在でした。そして一度は引退した県大会で念願の優勝。更に、全国大会でも見事に優勝し、電話応対日本一の称号を手にしたのです。
■橋本美穂さんの優勝スピーチ
「やっと終わったという気持ちです。ほっとしました。ちょっと呼びかけたい人がいます。真紀ちゃん、指導者でも日本一おめでとう!宮本真紀なんですが、令和元年度東京大会で優勝した人なんで、同じ会社なんです。宮本の夢が、指導者でも日本一だったんです。私は一旦コンクールを引退したんですけれども、その宮本の夢を一緒に叶えようって約束をして、コンクールに復活しました。お待たせしました真紀ちゃん!その大切な宮本真紀ちゃんとの約束を果たせたことが一番、うれしいです」
2人でつかんだ日本一。次なる今年の目標は?
■橋本美穂さん
「やっぱり宮本さんの後を継いで 指導者でも日本一になりたいと思います」