東京から棚田百選の山里へ 仕事しながら旅も楽しむワーケーション体験ツアー
旅先にいながら仕事をする新たな働き方「ワーケーション」。企業に現地を見てもらい、地方創生についても考えてもらおうと、山鹿市で体験ツアーが行われました。
山鹿市菊鹿町の「番所の棚田」。「日本の棚田百選」にも選ばれ、秋には、頭を垂れた稲の脇に真っ赤なヒガンバナが咲き誇る人気スポットです。
この日、東京から訪れていたのは、企業の顧客の消費行動などを分析する会社の社員3人。テレワークなどを活用し、仕事をしながら旅も楽しむワーケーションの体験ツアーです。このツアーは熊本県が開いたもので、4日間かけて山鹿市内を巡ります。
■山鹿市総合戦略課 冨田靖明係長(参加者へ説明)
「あぜに緑の濃い草がありますが、あれが全部ヒガンバナです。9月中旬に一斉に咲きます。町中ヒガンバナばかりになる、ここが一番の名所」
「日本の棚田百選」にも選ばれている番所の棚田。今は人口減少が進み、米農家の後継者や保全を行う人が足りない課題を抱えています。
■山鹿市総合戦略課 冨田靖明係長(参加者へ説明)
「棚田の中まで草刈りをしないといけません。人口は減ってきているので、1人あたりの労力がだんだん増えてきているので、なかなか地元の人だけでは厳しいです」
参加者は、現場で課題解決や地方創生を学ぶ一方、受け入れる地域は、参加者との交流を通じて旅行需要の創出などにつなげたい考えです。
この日は廃校となった小学校の視察も行われ、働く拠点としての可能性も説明しました。
参加した人は。
■東芝データ営業部営業第二グループ 山本修二さん
「本当にすごい景色と景観で、この棚田がすごくて。地域の活性化というので、東芝データはデータを使って地域の課題や社会に貢献したい」
■東芝データ営業部営業第二グループ会津スマートセンター 小野賢司 センター長
「みなさんの努力を含めて、大きな問題でもあるけれど、一つの観光の資産としても使えるかなと思いながら、お話を聞いていました」
■山鹿市総務部総合戦略課 冨田靖明プロジェクト推進係長
「どうしても、番所に限らず山鹿市が人口減少がかなり進んでいますので、いろんな所の力を借りて、ここを継続していきたいと思っています」
翌日、ツアーを終えた参加者は、山鹿市の職員らと、移住や観光客を増やすにはどうしたらいいかなど意見交換をしました。
熊本県のワーケーションツアーは、11月7日から水俣市でも予定されています。