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【キャスターも体験】理解を深め働きやすい職場に 男性社員が生理痛を疑似体験する研修

2025年2月18日 19:21
【キャスターも体験】理解を深め働きやすい職場に 男性社員が生理痛を疑似体験する研修

熊本市西区の会社で18日、女性が働きやすい環境を考える社内研修が開かれました。そこで行われたのは、女性特有の「痛み」の体験でした。

■男性社員
「うわっ…」
「うわ!いってー」
「うわー…ギブアップ」

苦悶の表情を浮かべる男性社員たち。システム開発などを行う会社で開かれたのは「生理痛体験ワークショップ」です。女性特有の症状の理解を深め、働きやすい環境づくりに活かしてもらうため、管理職を中心とした社員が参加しました。

使うのは、電気治療などで使われている装置です。
■花木瞳記者
「このパッドをお腹に貼り、電気を流すことで、生理痛ならではの痛みを再現しています」

男性社員たちは、「弱」と「強」の2段階で痛みを体験しました。
■男性社員
「この状態で普通に(仕事)している女性ってすごいな」

■男性社員
「月1でこんな(痛みが)くるのが、ちょっと耐えられない…僕は耐えられないです」
■男性社員
「想定していた以上に、かなり痛みがあるってわかったので、今後周りへの配慮をちゃんとやらないとなと思いました」

■女性社員
「女性の体調不良ってすごく話しにくいと思うんですけど、相談しやすい環境にしていけたらいいなと思いました」

【スタジオ】
(緒方太郎キャスター)
取材した花木瞳記者とお伝えします。生理痛そのものを疑似体験する取り組みですが、根本にはどんな課題があるのでしょうか?

(花木瞳記者)
会社によっては生理休暇の制度を設ける所もありますが、厚生労働省の調べでは、女性の労働者のうち生理休暇を取得した人の割合は0.9%と、1%にも満たない結果となっています。

(緒方太郎キャスター)
もはやこの数字は、企業の風土というよりは「生理」を語りづらい社会になっているということですよね。

(花木瞳記者)
今回の生理痛体験ワークショップを企画・提供しているCarefull株式会社の張聖さんにお越しいただきました。

(緒方太郎キャスター)
生理休暇を取得している人がこれだけ少ない現状で、張さんはどんな課題を感じていますか?

(張 聖さん)
「男性の上司に申請しにくい」という意見や、「利用している人が少なく、申請しにくい」という意見をよく聞きます。休暇を取りやすい環境づくりにするためにも、まずは生理痛のことを理解するということが大事になってきます。

(花木瞳記者)
今回の生理痛の疑似体験を緒方太郎さんにも体験していただきます。まずは「弱」から体験してもらいます。

(緒方太郎キャスター)
お腹が波打っているような感じがします。

(張 聖さん)
次は「強」です。

(緒方太郎キャスター)
重い痛みです。この痛みを抱えて仕事をするのは大変だと思います。

(花木瞳記者)
張さん、この体験ではお腹の痛みだけですが、実際には、他にもいろんな症状が重なりますよね。

(張 聖さん)
腰痛や、頭痛が出る人もいますし、イライラしたり気分が落ち込んだりもします。

(花木瞳記者)
張さん、ワークショップを体験して、職場環境が変わった企業も出てきているんですよね?

(張 聖さん)
はい、生理休暇の名称を「セルフケア休暇」に変更し、上司には「体調不調」と伝えれば取得可能にした会社もあります。

(緒方太郎キャスター)
少しでも生理痛のつらさを体感することで、改めて理解を広めていきたいと感じました。

最終更新日:2025年2月18日 19:21