熊本の最低賃金"過去最大"の引き上げで時給952円を答申 ことし10月から
9日、熊本地方最低賃金審議会が金成真一熊本労働局長に答申しました。
県の最低賃金をめぐっては労働者側と使用者側が議論を続けていましたが、意見の隔たりは大きく有識者から任命される公益委員が54円の引き上げを提示。
採決の結果、公益委員と労働者側の委員の賛成で決定しました。使用者側は5人の委員全員が反対しました。
54円の引き上げ幅は過去最大で答申通り実施されれば、熊本県の最低賃金は10月6日から時給で952円となり初めて900円を超えます。
審議会の会長で公益委員の倉田賀世教授(熊本大学)によりますと、中央審議会が目安として示した50円の引き上げをベースに、熊本県は比較的物価が高いことなどを考慮し54円の引き上げを提案したということです。
議論の中ではTSMCの影響を指摘する意見もあったということですが、実際にどれほど県内経済に影響が及んでいるかデータがないとして今回の判断資料からは外されたということです。