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全国で教員の盗撮が相次ぐ理由は?「学校のトイレにカメラ」盗撮未遂疑いの教諭を送検

2025年3月5日 18:36
全国で教員の盗撮が相次ぐ理由は?「学校のトイレにカメラ」盗撮未遂疑いの教諭を送検

勤務する小学校の女性用トイレに小型カメラを仕掛け、盗撮しようとした疑いで逮捕された玉名市の小学校に勤務する教諭の男が5日、熊本地検に身柄を送られました。

性的撮影処罰法違反の疑いで送検されたのは、玉名市の小学校教諭・弥山廉容疑者(27)です。警察によりますと、弥山容疑者は2月、勤務する小学校の女性用トイレに小型のビデオカメラを仕掛け、盗撮をしようとした疑いがもたれています。

児童がトイレにカメラがあると気づき、報告を受けた教員が警察に通報しました。そして、見つかった3センチほどのカメラの映像から弥山容疑者が浮上しました。

警察の調べに対し、弥山容疑者は容疑を認めているということです。

玉名市教育委員会によりますと、学校側は4日夜に保護者説明会を開き、保護者に謝罪をするとともに、事件の経緯や今後の対策について話したということです。

また、5日午後、玉名市で臨時の校長会が開かれました。市内21の小中学校の校長が集まり、再発防止策などについて話しているとみられます。

【スタジオ】
(緒方太郎キャスター)
現役の教員による盗撮は全国でも相次いでいます。なぜなくならないのか。背景には、性犯罪につながりかねない日本特有の環境があります。

熊本市の教育行政についての委員を務める日本大学の末冨芳教授は、教員が起こす性犯罪の中で、特に盗撮が多いと指摘しています。
■日本大学 末冨芳教授
「日本の場合、オンラインに児童ポルノや性的な情報があふれすぎていて、他の諸外国では当たり前のゾーニング規制(閲覧規制)という性暴力や性犯罪につながるような性的な情報から距離を置ける規制が全くないんですよね。性的な情報にあまりにも簡単にアクセスできたり、簡単に作れたりする環境を野放しにしてきたというのが一番の構造的な要因」

有識者の間では、トイレや更衣室のまわりなど、校舎内で死角になる場所に防犯カメラの設置を検討すべきという議論も進められています。
■日本大学 末冨芳教授
「盗撮事件が起きてしまうと、先生同士も子ども達も人間不信になりますよね。それを防ぐためにどうしたらいいのかというのを今、私たちは本気で考えて、実現していかなければいけない段階にあるはずだと私はとらえています」

最終更新日:2025年3月5日 18:36
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