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駅前での屋根落下事故 建設会社提訴"見送り"へ 熊本市議会最終日に決定

2024年6月27日 19:15
駅前での屋根落下事故 建設会社提訴"見送り"へ 熊本市議会最終日に決定
熊本市・大西一史市長

熊本市議会が27日に閉会しました。JR上熊本駅の駅前広場で起きた屋根の落下事故で、建設会社を提訴するかどうかの審議を9月議会以降に持ち越し、一旦提訴を見送ることが決まりました。

去年7月、JR上熊本駅東口駅前広場の屋根の一部が落下した事故を受け、熊本市側は、建設会社2社に対し損害賠償を求める裁判を起こす方針でした。しかし市議会の常任委員会で、提訴する以前に市側の責任は全くなかったのか、事故の直前に起きた熊本地震との関連が明確になっていないなどとして、継続審査を求めることにしていました。

6月議会の最終日を迎えた27日の本議会では…。

■熊本市議会・寺本義勝議長
「継続審査を求めることに賛成の議員の起立または挙手を求めます。起立多数、よって本件は継続審査を認めることに決定いたしました」

継続審査が決定し、建設会社に損害賠償を求める裁判を起こすことは見送られることになりました。

■熊本市・大西一史市長
「本来負担する必要のない費用が発生しておりますので、それに対する賠償金の請求が必要であると考えております。ただ議会でも指摘があってその辺の事実関係についてもしっかりもう一度、その主張等々について、弁護士と相談をしながら慎重に判断をしていく」

一方、27日の市議会では、県内のバスや熊本電鉄で全国交通系ICカードでの決済を今年度で廃止する代わりに、クレジットカードなどのタッチ決済を導入するための費用、約1億1200万円の予算が可決しました。

しかし議員からはバスなどに続き2026年の春から廃止を予定している市電の全国交通系ICカードでの決済については慎重な検討を行うよう求める声があがりました。これを受け大西市長は、改めてアンケートなどを実施し利用者の意向を把握する機会を作りたいとしました。