巳年に「白蛇」神社が人気 海外からも 散居村の活性化に一役
神社に掲げられた絵に描かれた1匹のヘビ。
見る者に、何かを語りかけてくるようです。
散居村の神社に伝わる白蛇伝説
砺波平野の散居村、砺波市野村島にあり、900年の歴史があるという桑野神社です。
野村和輝禰宜「昔はここまだ、開墾が進んでいなくて、昔はここ、桑の木がうっそうと茂るような、荒れ地やったわけです」
今から400年前。
野村禰宜「桑の木の下の石に、白蛇が巻き付いておるから、その石と白蛇をここのほこらにおまつりすると、開墾は安全に進むだろうというお告げを聞かれたそうです」
健康や商売繁盛、お金の神様として幸運を呼ぶとされる白蛇。
開墾が進んだ神社の周辺は、その後、コメ作りで栄えたといいます。
野村禰宜「水田に水が張ると、その水田の上に浮かんだように、家もそうですけど神社もね、水の上にふと浮かんだような、うつっているシーンがねほんとにね、心癒されます」
境内に響く太鼓の音 海外客の心も掴む
そしてこの桑野神社、夜になると…
♪太鼓の音
900年ほど前から伝わるという伝統芸能を、住民による保存会が、「越中いさみ太鼓」として受け継いでいます。
この日は、日本政府の観光局が主催した北陸の視察旅行に、フランスから参加した3人が太鼓を体験しました。
「保存会)僕がせーのって言ったら、ドン、せーの、ドン~、いきます、せーの、ドン・・」
散居村で受け継がれている富山の伝統文化に、すっかり心を動かされたようです。
フランス人「ダンスなど~ベリーナイス」「日本に初めて来たアメージング」「リコメンド マイ クライアント プレイ太鼓(客に紹介してこれを体験してもらいたいと思った)もてなしがベスト」
砺波地方の散居村と桑野神社、そして越中いさみ太鼓をめぐっては、県西部の観光活性化に取り組む宿泊施設「楽土庵」が宿泊客を対象に、体験ツアーを行っています。
日本の文化に間近で触れたいと、外国人も多く訪れているといいます。
越中いさみ太鼓保存会 高木智之副会長「海外にも和太鼓の文化っていいますか、広がっていくのがすごい喜ばしいことなんで。あわせていろんな太鼓に興味を持っていただけたらうれしいなと思いますね」
ヘビのお守りが人気 地域の活性化に一役
桑野神社では今年、巳年にちなんで、五箇山和紙で作られたかわいらしいヘビのお守りも用意しました。
今年元日からの20日間で800人以上が訪れ、能登半島地震の被災地から参拝に訪れた人もいたといいます。
野村禰宜「最近ニューヨークタイムズで(富山市が)取り上げられたように、これからどんどん、インバウンドの方、来られるんじゃないかと。(外国人が)ひと月に何人も、何組の方も、この神社に来られて、この前で二礼二拍手して、帰って行かれるんですね」
野村さんは、桑野神社が、散居村の魅力を伝えるきっかけになればと考えています。
野村禰宜「文化を世界に発信することで、もっと海外の方、来ていただけるんじゃないかな。地方を、これからも活性化させていけるんじゃないかな、支えていただけるんじゃないかなという期待も持っています」
巳年の今年、白いヘビがまつられた散居村の神社が、地域の活性化に一役買っています。