迷い出て平野部へ現れたか 砺波市で二ホンジカが用水路へ
砺波市の住宅地で、二ホンジカが用水路に落ちて脱出できなくなっているのがみつかりました。
砺波市の担当者などが救出活動を行い、シカはおよそ3時間後に捕獲されました。
山田佳奈記者
「砺波市の用水路です。シカが用水路に落ちて、はい上がれなくなっています」
砺波市によりますと30日午前11時半ごろ、砺波市小杉の用水路で脱出できなくなっている野生の二ホンジカ1頭が見つかりました。
近所の女性
「車を運転していたら、シカがこの柵を飛び越えて飛び込んでいくのが見えたので、あわてて車をとめて様子をみたら上がれなくなっていました」
住宅地に、突如現れた体長1メートルほどの二ホンジカ。
幼いシカとみられ、用水路から必死にはい上がろうとしますが、脱出することができません。
用水路は幅3メートルほど。なんとか逃げだそうと中を進みますが水深が深くなっている場所では溺れそうになる場面も…
体が冷えて体力がなくなったのか、あまり動かなくなったシカ。駆け付けた警察官も見守るしかありません。
近所の男性
「早く何とかして助けてあげないとかわいそうや。どうしてこんなものがあらわれたのか不思議」
見つかった場所は市街地からも近く、シカが現れるのは珍しいということです。
30日午後2時30分すぎに捕獲作業を開始。
シカが下流に流れていかないよう網をはります。
棒などで体をおさえて麻酔薬の注射を試みますが暴れてなかなかうまくいきません。
そして発見からおよそ3時間後、シカは捕獲されました。
富山県自然博物園ねいの里 赤座久明さん
「本来は森林にいる動物ですから、迷い出た結果、平野の真ん中まで出てきたんじゃないか」