「全然採用できない」企業と高校の情報交換会 学校が17校に企業は110社
来春卒業予定の高校生の採用活動が6月以降本格化するのを前に、山口労働局などが若者の県内就職促進を経済団体に要請しました。
企業の採用現場からは切実な声が聞こえています。
要請したのは山口労働局の友住弘一郎局長や県教育委員会の繁吉健志教育長らです。
山口県内218社のトップでつくる県経営者協会の山本謙会長に要請書を手渡しました。
加盟する企業に対し、賃上げや学びなおしなど人への投資、育休取得などを進めることで職場の魅力を高め、高校生らの県内就職や定着を求めています。
(県経営者協会・山本謙会長)「次の世代を担う人材をどう確保するか。これが長期的な視点で頭を悩ませているところ。」
一方で、採用の難しさが如実に表れていたのは、県庁で開かれた企業と高校の情報交換会です。
企業側は初任給といった諸条件や欲しい人物像などを。
学校側は就職希望者の人数などを伝える場ですが、参加した学校が17校なのに対して企業は110社。
切実な声が聞こえてきました。
(運輸業)「全然っていうぐらい採用できていない。平均年齢がどんどん上がっているのがよくない傾向かなと。」
(建設業)「休みが取りやすいようにするとか定期昇給、ベースアップも世間の相場並みにした。学科不問。(例年の採用は)だいたい目標の7割ぐらい。」
高卒の就職者率は27%あまりと全国トップ水準を誇ります。
一方で、少子化の進行、さらに進学率、特に女子生徒の進学率が上昇し高卒の就職者自体が
わずかここ5年で700人近く減っています。
人材の奪い合いが進む中、6月1日からハローワークで高卒求人の受付が始まり、採用活動が本格化します。