またケーブルが被害にあいました。15日午後、JR山陽線の宇部駅近くで「レールボンド」と呼ばれる銅製のケーブルが無くなっているのが見つかりました。県内では先週も、山陽線や宇部線で同様の被害が確認されていて警察が窃盗の疑いで捜査しています。

　午後2時半ごろの現場、被害か所でしょうか、捜査員が撮影を続けていました。

　JR西日本によりますと15日午後1時10分頃、JR山陽線の宇部駅付近でレールに取り付けられたケーブルが無くなっているのを巡回中の社員が確認、警察に通報するとともに復旧作業を進めました。

　県内ではいま同じような被害が相次いで確認されています。

　15日、被害が確認されたのはJR宇部駅付近。10か所程度でケーブルがなくなっているといいます。

　今月7、8日には、山陽線の本由良・厚東駅間で、また8日夜には宇部線の阿知須付近で被害が発覚。

　これまでに山陽線では、およそ210メートルの範囲でおよそ40か所、宇部線では、およそ1・6キロの範囲でおよそ110か所。被害は、山口南部から宇部にかけてのエリアで確認されています。

　いま狙われているJRのケーブル、いったいどんなものなのでしょうか？

　レールの横に取り付けられているのが、被害にあっているケーブルの束。「レールボンド」と呼ばれています。ケーブルは銅製。レールのつなぎめに電流を流すためのもので列車の位置を把握したり信号を制御したりするために欠かせないものだといいます。

　今回の被害を受けJR山陽線、新山口駅・厚東駅間はおよそ3時間20分、上下線とも運転を見合わせ。列車6本が運休しおよそ700人に影響が出ました。

（乗客は）
「そうですよね困りますよね」「普通に困るのと帰る時間遅れるので」

　銅は高値で取り引きされ、今回は転売目的ではないかとの見方も出ています。

　警察では、窃盗の疑いで捜査を進めています。

　JRによりますと今回の被害、2月1日に点検したときには異常は無かったということですが、レールボンドがいつなくなったのか分かっていないと言うことです。

　警察では、線路付近で不審者を見つけた場合は、自分で声を掛けず、110番通報するよう呼びかけています。