【気象予報士・小野さん解説】秋雨前線が停滞 3連休は雨の降り方に注意 秋雨と梅雨の雨量に地域差は?
「木曜日は報道部の気象予報士・小野さんに週末の天気を中心に伝えてもらいます。お願いします。」
報道部・小野和久 気象予報士
「お願いします。」
市川
「小野さん、けさは、激しい雨の降った所がありましたね。」
小野
「能登地方を中心に雨の降り方が強まりました。輪島市内の漆器店では、工房の中まで雨水が入ってしまいました。輪島では昼前までが雨のピークで、1時間に32.5ミリを観測しました。あすからも不安定な天気は続き、雨の降り方に注意が必要です。」
気象台の週間予報を見ていきましょう。あすから日曜日まで、雨のマークが続いています。特に、土日は、雨の降り方に注意して下さい。振り替え休日の月曜日は晴れ間が戻るでしょう。」
市川
「暑さ寒さも彼岸まで…の言葉通り、日曜日からの最高気温は、30度を割りますね。」
小野
「いまの時期の最高気温は26度、最低気温は18度くらいが平年並みですので、まだ高めですが、やっと「平年近く」になるでしょう。」
「雨の降り方に注意が必要な原因は秋雨前線です。予想天気図、あす、あさって、日曜、月曜です。」
市川
「南北に移動しながら、日本付近に停滞するんですね。」
小野
「特に、土曜日、日曜日は県内の近くに前線があります。注意が必要です。」
「コンピューターの雨の予想を、あす朝から日曜日まで見ていきましょう。あす日中はまだ、強い降り方にはならない見込みです。」
市川
「あす夜からあさって土曜日の朝にかけて西から雨が近付いてきます。」
小野
「そして、土曜日、時間がたつにつれて、このコンピューターの予想では、特に、土曜の夜から日曜にかけて強い雨が予想されています。前線の、少しの位置の違いで雨の降り方も違ってきます。」
市川
「最新の情報にご注意ください。」
小野
「さて、お伝えしたように、秋雨前線の影響を受けそうです。」
市川
「梅雨の時期と同じように、前線が停滞する季節ですね。」
小野
「そこで、梅雨と秋雨で、どれくらい「雨の量」が違うのか、調べてみました。」
「まず、梅雨です。東日本は東京、西日本は福岡を代表地点として選びました。梅雨の期間は6月・7月合計の平年の値で比べました。」
市川
「東京は、324ミリ、福岡は548.7ミリ、梅雨時期は、福岡のほうが200ミリ以上も多いですね。」
小野
「一方、秋雨の時期を9月・10月として調べました。」
市川
「秋は、梅雨とは逆ですね。東京は460ミリ近くありますが、福岡では300ミリを割ってますね。」
小野
「そして、これに金沢の数字を加えてみますと…」
「梅雨、秋雨、どちらの時期も400ミリちょっと…。金沢では、ほぼ、差がありませんでした。」
市川
「石川県では、どちらの時期も雨の降り方には気を付けないといけないということですね。」
小野
「そして、そして、この3つの地点の両方を合計してみますと…」
小野
「3地点とも 800ミリ前後で、大差がありませんでした。」
市川
「石川県では、これに冬場の「雪」が加わりますから、年間で考えると、金沢はもっと多くなります。やはり、降水量が多い土地柄なんですね。」
小野
「そうですね。最後に、気象台の週間予報でこの先の天気をもう一度確認しましょう。」
「土日は、雨の降り方に注意して下さい。月曜・火曜は晴れ間が戻るでしょう。日曜日からの最高気温は、30度を割って、季節が進むでしょう。」
市川
「雨にも注意ですが、日曜日からの気温変化にも気を付けたいですね。小野さんとお伝えしました。」