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能登からの人材流出に歯止めを…出勤なくても給与全額支給 カニカマでおなじみ「スギヨ」

2024年2月16日 19:43
能登からの人材流出に歯止めを…出勤なくても給与全額支給 カニカマでおなじみ「スギヨ」
地震により能登地域の経済界からは、人材の流出を懸念する声が上がっています。

七尾市の水産加工会社は、国の支援の必要性を訴えました。

きょう、七尾市内で被災者に支援物資を配布するボランティア活動を行っていたのは、「カニカマ」などの生産で知られる水産加工会社「スギヨ」の社員です。

スギヨは、市内3か所の工場が能登半島地震で被災し生産を停止しています。

そのため、工場で働く従業員は全体の1割程度しか稼働できておらず、復旧までの間に懸念されるのが、従業員の離職です。

そこで、今月末までの間出勤したかどうかにかかわらず従業員に給料を支払うと決めました。

スギヨ 管理本部・臼池 忠幸 本部長:
「従業員も必ず被災している。従業員の経済的な基盤を崩さないと」

工場での仕事がない間も給料が支払われることで、空いた時間をボランティア活動にあてる社員もいるということです。

スギヨ・小林 謙二さん:
「これからどうしようって最初は思いました。 仕事も無くなるんじゃないかとか」
(Q.給与が全額支援と聞いて)
「安心して夜も眠れるようになりました」

スギヨの杉野社長は、きょう、衆議院予算委員会の公聴会で、「被災者が能登地域から流出することを防ぐ支援が必要だ」と訴えました。

スギヨ 杉野哲也社長:
「極力(人の流出を)止めながらですねあとはまた戻ってくるような施策をうたないとですね。もしくは新しく定住しようというような人がまた現れるようなビジョンを描かないと」

スギヨの工場は6月ごろに全面復旧する見通しだということです。