余震で崩れる恐れのある建物 珠洲市が公費による緊急解体へ
地震の影響で、倒壊の恐れがある建物について、珠洲市では、きょうから、緊急の解体工事が始まりました。
「こんなんあったんやね」
この思い出のアルバムが出てきた建物には、倒壊の危険を示す赤い紙が張られています。
およそ5000軒の建物が全壊判定となっている珠洲市。このうち、現在は倒壊を免れていても、今後の余震などで崩れる恐れのある建物がおよそ60軒確認されています。
倒壊すれば、隣の建物にも被害を与える危険があるとして、珠洲市ではきょうから、所有者に代わって市が解体を行う、緊急の公費解体が始まりました。
市内で商店を営んでいたこちらの男性も公費での解体を決めた一人。
その決断には、大きな葛藤があったといいます。
「まだ地震が来た現実を受け入れられない。やっぱりくやしさはあります。行政に任せるしかありません」
市は、こうした60軒の建物を優先的に公費で解体していく方針ですが、全壊判定を受けた他の建物の解体を始める見通しは立っていないということです。