能登半島地震から3か月 馳知事単独インタビュー 山積する課題、今後の方針は
市川栞アナウンサー:「この地震から3か月経ちましたけれども、この3カ月の災害対応というのはどんなふうに振り返られますか」
馳 知事:「日々課題が山積してくる中で、一つ一つ解決をしていくというそういう姿勢でです」
市川:「今、知事が考えられる一番の課題ってどんなところですか」
馳 知事:「報道の皆さんもご承知のように、なかなか家屋の解体撤去が進んでいません」
県内での住宅被害は、7万6000棟あまり。被災地にはいまだ倒壊した家屋などが残ったままですが、能登では、行政が住宅の所有者に代わって解体撤去する公費解体が、今月から本格的に始まります。
馳 知事:
「4月以降により本格的に始まりますので災害がれき、廃棄物を解体する、仮置き場に運ぶ、最終処分に行く、リサイクルもする。このサイクルが回り始めるのが5月、そしてゴールデンウィークの後ですので気持ち的にも前向きになっていくということになると、そういうふうに思って準備しています」
そして、元の生活を取り戻すために必要なインフラについて。特に水道の復旧が急がれますが、奥能登ではおよそ6680戸でいまだ断水が解消されておらず、「3月中のおおむね復旧」という当初の想定からは遅れています。
馳 知事:
「ようやく道路を直して奥に入ったら、思った以上に水道管がズタズタ、あるいは浄化槽がタンクがズタズタと思っていた以上に、想定した以上にインフラが損傷していたと。このことが遅れの原因です。何月までにこれがこうなるという見える化をしてお示しをすることが私どもの責任だと思っています。」
市川:「なかなか復旧のスピードが遅いという声も聞かれるんですけれども、そのスピード感は今どんなふうに感じていますか」
馳 知事:
「被災者にとってはとにかく遅いというのが私の実感です。復旧が進まない理由の1つが、ボランティアの不足。3月末までに被災地に派遣された災害ボランティアはのべ4万6000人あまり。同じ期間では東日本大震災でおよそ44万人、熊本地震ではおよそ10万人と、それに比べて少ないのが現状です」