被災地の小学校も卒業式 地域一体で晴れの日を…記憶に残る”旅立ちの日”
被災した各地の小学校ではきょう、卒業式を迎えました。今年は特に、地域が一体となった、記憶に残る“旅立ちの日”になりました。
体育館が避難所として使われている珠洲市の直小学校。最後のホームルームでは、兵庫からの支援チームから、エールが送られました。
兵庫の支援チーム:
「君らも(支援の)お礼がしたいと思うだろうが、神戸もそうだが何がお礼かと言えば復興だ。 君らにかかっている!」
NNN取材団 大江記者:
「卒業式の会場に向かう子どもを見送ろうと避難者が続々と訪れています」
卒業生:
「卒業式いってきまーす」
小学校に避難している人たちの目にも光るものが。
温かい拍手で、“地域の宝”を会場に送り出しました。
6人の卒業生。
未曽有の震災を経験しましたが、たくましい言葉も。
卒業生一同:
「僕たちはこの震災で大切なことに気づきました。」
「今ある命の大切さ、協力し合うこと、友達の絆、私たちはこれから大切なことを胸に前を向いて生きます」
道端専次 校長:
「覚えておいてください。皆さんは確実に強くなっているということを。」
「壁にぶつかったら一人で頑張るのではなく、みんなで乗り越えていきましょう」
一方、液状化で地域一帯が深刻な被害を受けた内灘町の西荒屋小学校。
全校児童がこの学び舎で一堂に会するのは地震以来初めてです。
卒業生:
「この6年間で挑戦する勇気を学びました。今までありがとうございました」
卒業式だけは思い出の校舎でという親心で、PTAなどがきのう校舎内の片づけをし、きょうの卒業式にこぎつけました。
例年とはすこし違う旅立ちの風景。しかし、卒業生の表情は例年以上に晴れやかに見えます。