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津波被害の港で沈没船の引き揚げ開始 「もう一度この港で漁を…」珠洲市飯田港

2024年2月27日 12:03
津波被害の港で沈没船の引き揚げ開始 「もう一度この港で漁を…」珠洲市飯田港
能登半島地震の発生から58日目。

能登半島地震で津波に襲われ、海底に船が沈むなどして利用できなくなっている石川県珠洲市の港では、きょうから、船などの引き揚げ作業が始まりました。中継です。

NNN取材団・阿部頼我記者:
珠洲市の中心部からほど近い飯田港です。
元日の地震で震度6強を観測した珠洲市では津波の被害も受けました。この港でも岸に停められていた漁船が津波に流され裏返ったままになっていて、地震の爪痕が残されたままです。

飯田港では地震と津波の影響で、漁船が転覆したり漁で使う網などが海の中に散乱したりしていて、漁に出ることができないだけでなく、緊急物資などを積んだ船を迎えることができない状況が続いています。

そのため国土交通省は、船の通り道を確保するため、けさから沈んだ船などの引き揚げ作業を始めました。

漁業関係者:
「(地震直後は)ひどかった。とりあえず港さえ開けてしまえばかなり気は楽になる。先になるかもしれないが、再建はしたい」

飯田港には、現在、転覆した船およそ15隻が沈んでいる状態で、これらを撤去することで港の岸壁の深さを確保し、早急に船が航行できるようにしたいとしています。

取材で話を伺った漁業関係者は、絶望感を口にしながらも、もう一度この港で漁をするんだと、復興への意気込みを話していました。
引き揚げ作業は3月末までには終えたいとしており、元の生活を取り戻すための第一歩となることが期待されています。