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輪島朝市が題材 復興願い40年以上前の絵本を復刊 利益は全額義援金として寄付

2024年3月6日 19:57
輪島朝市が題材 復興願い40年以上前の絵本を復刊 利益は全額義援金として寄付

元日の地震後の大規模な火災でほとんどの店が焼失した輪島朝市について40年以上前に描かれた絵本が6日、復刊しました。

6日、石川県金沢市の書店では、ある絵本が棚に並べられていました。
タイトルは「あさいち」。1970年代の輪島朝市を題材にした絵本で、交流する人々の様子が地元の言葉とともに描かれています。

輪島朝市は元日の地震後の大規模な火災でほとんどの店が焼失しました。焼け跡の様子がニュースなどで伝えられると40年以上前に描かれた絵本「あさいち」について出版社に多くの問い合わせがありました。こうした声に応えて、「あさいち」は、6日およそ40年ぶりに復刊しました。

金沢ビーンズ明文堂書店・前川賢治副店長:
「こういう風景があった、こういう光景があったというのをまず感じていただけたらそれを通して少しでも何かの本当に些細な形でもいいのでみなさんの応援の一助になれればいいなと」

今回の復刊を聞き、当時、絵本の編集を担当した森達夫さんは。

森達夫さん:
「復興に向けた動きが始まっていることを聞いてこの絵本を出版することでその流れに沿うことが出来たらいいなと思っている」

「輪島朝市」の再開のめどが立たない中で一部の組合員は「出張朝市」として金沢市内で再開の準備を進めています。絵本の復刊は、再開に取り組む人たちの背中を押します。

輪島朝市で働いていた女性たち:
「この通りにすればまた人は喜んで来るかもしれないね」

絵本の出版社である福音館書店では利益の全額を義援金として寄付するということです。