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桜島フェリー10月から深夜運航を取りやめ 利用者減少で採算性低く…救急搬送態勢は確保

2025年1月29日 19:15
桜島フェリー10月から深夜運航を取りやめ 利用者減少で採算性低く…救急搬送態勢は確保
 鹿児島市の下鶴市長は桜島フェリーの深夜の運航を今年10月から取りやめる方針を明らかにしました。利用者が減り、膨らみ続ける赤字を少しでも改善するのが目的で、救急搬送などにはすぐに対応できる態勢を確保するとしています。

(山下香織キャスター)
「40年に渡り24時間運航を続けてきた桜島フェリー。深夜は1時間に1往復運航していますが、この時間帯の運航を10月から取りやめるということです」

 今年10月1日から運航を取りやめるのは、午前0時台から3時台に鹿児島港と桜島港を出港するあわせて8便です。運航しない時間帯は救急搬送に備え桜島側にフェリーを停泊させ、要請があれば30分ほどで出港できる態勢をとります。

 鹿児島市が去年行った調査では深夜便の旅客の平均は4.9人、車両は5.2台で廃止した場合の住民生活への影響は限定的だと判断したということです。

(下鶴鹿児島市長)
「桜島の住民の貴重な足としてこの桜島フェリーを将来に渡り安定的に経営していくための取り組みが必要0840事業の継続のためにやむを得ない判断だと考えている」

 深夜運航の廃止について市は29日開かれた市議会の委員会にも報告。来月、桜島の住民に対しても説明会を開くことにしています。

 去年、就航90年を迎えた桜島フェリーは1984年から24時間運航に。利用者の減少や燃料費の高騰で2015年度以降9年連続で赤字となり、累積赤字は27.6億円に上っています。市は減便により年間3500万円を削減できると試算しています。
最終更新日:2025年1月29日 19:15