【おにぎりブーム】全国5位!おにぎりを食べている宮城県民 様々な可能性秘める「おにぎり」に注目
「おにぎりブーム」を取材した。
ある調査によると、2人以上の世帯が去年1年間におにぎりなどにかけた金額は、宮城県が全国5位。全国で比較しても、おにぎりを食べている県民なんだそう。
今回は様々な可能性を秘めるおにぎりに注目した。
福盛田アナウンサーリポート
「午前9時の仙台市内です。あちらを見ますと長い列ができています」
真っ赤な梅が華やかなおにぎりに。
かつお節をまとったおにぎり。
芸術作品のようなおにぎりを作るのは、仙台市青葉区本町の専門店。
おにぎり専門店「おむすび東雲」・赤羽根 凱さん
「見ても楽しめるっていうところはすごく気を付けていて、ちょっとおしゃれな方が良いな、と思っています」
常時50種類をそろえていて、価格は300円ほど。
客
「上に具が乗っているだけじゃなくて、ちゃんと中にも入っていて、すごいと思ってお金出す価値がありました」
「きれいに映えていて、いい写真が撮れたと思います」
SNS映えすることもブームを後押ししている。
店のおすすめは、刻んだノリをまとった塩むすび。
福盛田アナウンサー
「見た目も斬新です。ノリの香りやうまみが口いっぱいに広がり、お米のうまみもしっかりと感じます」
独自色を打ち出して勝負するお店も。
福盛田アナウンサー
「暖簾をくぐると新鮮なネタがずらりと並ぶカウンター。まるでお寿司屋さんです」
今年1月、仙台市太白区長町にオープンしたのは、鮮魚店が手掛けるおにぎり専門店。
イクラやマグロ、アナゴなど魚を知り尽くしているからこそのおにぎりが並ぶ。
福盛田アナウンサー
「マグロ中落ちお願いします」
店員
「はいかしこまりました」
特徴は、注文を受けてから一つ一つ丁寧に握るスタイルで、握りたてを食べることができる。
福盛田アナウンサー
「マグロがごろごろ入っていて、新鮮!大きなお寿司を食べているみたいで贅沢です」
総務省の家計調査によると、全国で2人以上の世帯が1年間におにぎりなどにかけた金額は、ここ数年増えていて去年は過去最高額となった。
専門家によると、ブームの背景にはここ数年の原材料費の高騰があるそう。
ホットペッパーグルメ外食総研・有木真理所長
「小麦の高騰がありまして、比較的安定供給しやすいお米に非常に注目が集まったと思っています」
さらに、店を開業しやすいメリットも。
ホットペッパーグルメ外食総研・有木真理所長
「比較的小スペースで機材などを色々準備しないでオープンができるというのが一つ。それも、このスピードで全国に(おにぎり専門店が)拡散した理由のひとつかなと。移動販売や商業施設とかいろんなところにおにぎり屋さんが増えてきたなという印象があります」
「はいこちらどうぞ」
2年前から移動販売車によるおにぎり販売を始めたのが、庄司和子さん。
店名は「ばあばのおにぎり屋」。
庄司和子さん
「去年11月で65歳になりました。60歳過ぎてそのまま家にいるのも、歳とるだけですからね。もともと料理を作って誰かに喜んでもらうのが好きだったので、チャンスをいただきました」
常時15種類を提供していて、一番人気は「ラー油キクラゲマヨ」。
福盛田アナウンサー
「ラー油がピリ辛でキクラゲがこりこり。すべてがおいしいです。パーフェクトです」
福盛田アナ)おにぎりは移動販売車で販売できるメリットってありますか?
庄司さん)小スペースで作ってから持ってくる。ここで調理するんではなくて、そのまま販売できる」
冷めてもおいしいおにぎりは、作る場所さえあれば店舗を構えずとも小スペースの移動販売車などで開業でき、出店時の初期費用が抑えられることもおにぎりブームの後押しになっている。
専門店も増える中、庄司さんは販売に勝負をかける朝の通勤時間帯に合わせて、毎朝午前3時半からおにぎりを作る。
冷めてもおいしいとされる県産のササニシキに、手作りの具材。
福盛田アナ)庄司さんのおにぎり作りのポイントは何ですか?
庄司さん)グッと握らない。
福盛田アナ)軽くなんですね。
庄司さんのこだわりの詰まったおにぎりは、朝7時からの販売で昼前には売り切れるほどの人気だ。
庄司和子さん
「いろんな方や常連さんがいらっしゃいますしね、声もかけていただけますし、楽しくやらせてもらっています」
売る側も、食べる私たちにも、様々な可能性を見せてくれるおにぎり。これからも注目だ。