<来年11月めどに”課税”開始へ>『宿泊税』条例案 宮城県議会で”可決” 村井知事「より丁寧に理解いただけるよう努力していく…」
『宿泊税』の条例案の採決が、宮城県議会で17日に行われ、賛成多数で可決された。
課税は、来年11月をめどに始めるとしている。
『宿泊税』条例案は、10月4日仙台市議会で可決されたのに続き、10月17日午後宮城県議会本会議で採決が行われた。
『宿泊税』は、料金6000円以上を対象に1人1泊あたり300円を課税するもので、宮城県では年間11億円の税収を見込みインバウンド誘致策などに活用する方針だ。
17日の県議会では、採決に先立ち反対する会派から採決を先送りすべきとする動議が出された。
<導入に反対>みやぎ県民の声 遊佐美由紀県議
「宿泊事業者、県民の理解と協力がなされないままの状態であり、拙速であることは明白」
<導入に反対>共産党宮城県議団 金田基県議
「宿泊事業者と他の観光事業者との分断を招き、今後 各地域で観光振興策を進めていく際にも、各方面の理解を得ることも出来なくなります」
一方、最大会派=自民党・県民会議は、導入後の制度点検や宿泊事業者の負担軽減などの付帯意見をつけて、賛成にまわる方針で動議は退けられた。
<導入に賛成>自民党・県民会議 高橋宗也県議
「わが県のインバウンド関連の全国シェアは約0・5%程度にとどまっており、これ以上の取り組みの遅れは看過できない状況です」
そして、採決の結果ー。
賛成40人、反対17人の賛成多数で、『宿泊税』の条例案は可決された。
『宿泊税』の課税は、宮城県・仙台市ともに、来年11月をめどに始めるとしている。
反対してきた旅館組合からは、懸念の声が聞かれた。
作並温泉旅館組合・岩松廣行組合長
「(『宿泊税』導入後)少なくとも半年から1年はダメージを受けます。そこを(県が)支えられるのかが問題。そういった対策もないでしょ。当然お客様が減ってしまう」
議会終了後、村井知事は課税開始までの1年間で理解が得られるように説明を続ける考えを示した。
村井知事
「結果として、今回の『宿泊税』の対応は、厳しいお叱りを受けることになってしまったということは、事実でございますから、そこは反省をしなければならないという風に思っております。より丁寧にご理解をいただけるよう努力してまいりたい思う」