「なぜ早めの避難ができなかったのか」観測史上1位の大雨 住民が語る当時と教訓<山形・秋田 豪雨1か月>
「正常性バイアス」が避難の遅れに影響か
災害リスク学の専門家は、避難が遅れた理由をこう指摘する。
<東京女子大学 広瀬弘忠 名誉教授>
「安全だと思いたい気持ちと今まで努力してきて、いろんな災害に耐えてきた経験が一種の正常性バイアスといいまして、これから先もこのくらいだったら何とかなるはずだという気持ちを高めたのではないか」
住民からもそういった声が聞かれた。
<蔵岡地区の住民>
「最上川が堤防を越えてくるのは初めてなので」
「国道(の堤防を水が)越えてくるなんて予想していないんですよ」
「輪中提ができた時は出来たらいくらかいいかなと安心していたと思う。やっぱり水にはかなわないね」
<東京女子大学 広瀬弘忠 名誉教授>
「たとえば今、気候変動や温暖化など大きな変化が起こっている。それに対応して我々の意識もより敏感になっていかなくては いけない。それに対応・適応しながら、変化を自分の中に取り込んで行動していくことがこれからますます必要になっていく」
<ミヤギテレビ 伊藤悠貴 記者>
「想定外の異常気象が続くなか、ハードの整備だけに頼らない防災意識の向上が各地域でも求められています」