【「震災」後とは比べられないくらい‘色が戻った’まち」宮城・女川町出身の絵本作家「故郷の桜」をテーマにした展示会
宮城・女川町出身の絵本作家の女性による故郷の桜などをテーマにした展示会が、開かれている。
ピンクと白のやさしい色彩で描かれた大きな桜の木。
宮城・女川町出身の絵本作家 神田瑞季さん(28)の作品だ。
神田さんは、震災でまちから建物も人の賑わいも失われたふるさとに明るい色を届けたいと、まちの一角に壁画を描いたり絵画の展示会を開いてきた。
今回のテーマは記憶の中にある「ふるさとの桜」だ。
宮城・女川町出身の絵本作家 神田瑞季さん(28)の作品だ。
神田さんは、震災でまちから建物も人の賑わいも失われたふるさとに明るい色を届けたいと、まちの一角に壁画を描いたり絵画の展示会を開いてきた。
今回のテーマは記憶の中にある「ふるさとの桜」だ。
絵本作家 神田瑞季さん
「今回の桜は、季節に心がなかなか追いつけない切なさと、それでも何があっても季節が必ず春が必ず巡ってくる。2つの希望が、併存した作品です」
2月、神田さんは東京の住宅団地で、女川町の桜を植樹する行事「復興を語り継ぐ桜植樹」に参加した。
女川町の復興まちづくり事業に携わった「UR都市機構」が、震災の記憶を東京でもつないでいこうと企画した。
絵本作家 神田瑞季さん
「あの時期は、みんな上を見上げる春を、桜を感じる余裕はありませんでした。そんな時もきっと桜の木々たちは、私たちを見守り励ますように力いっぱい咲いてくれた」
神田さんは、変わりゆくまちの景色を見つめながら、これからも人々の心に寄り添った作品を作り続ける。
絵本作家 神田瑞季さん
「いまの町は、暮らしだったり笑顔だったりいろんな表情があって、震災後とは比べられないくらい明るくなった。色が戻ったなと感じる。どれだけいろんな方の心に寄り添えるか。寄り添いたいと思って作品の制作をしていきたい」
神田さんの絵画の展示会は、3月17日まで女川町役場(宮城)で開かれている。