災害時、ペットの安全どう守る?被災地でペットとの避難 長崎の現状や課題は《長崎》
能登半島地震の発生からまもなく1か月。被災地では、避難生活が依然続いています。
今回の地震で課題の1つに上げられるのが、ペットの避難です。
災害時、ペットの安全を守るにはどう行動すればいいのか。県内の現状を取材しました。
28日の石川県輪島市。
ペット専用の移動診療車が避難所に到着し、被災したペットの無料の健康診断などが行われました。
災害時の課題の1つとなっているペットの避難。
今回の能登半島地震でもペットがいるために、避難所へ行くのをためらい、車中泊する被災者も多かったと言われています。
長崎のまちの声は・・・
(長崎市 中学3年生)
「そこの人たちがいいよと言ってくれたら連れていくが、だめなら・・・」
(時津町 ネコの飼い主)
「連れていけるなら連れていきたいが、猫アレルギーの人とか周りを考えると、連れていきづらい」
ペットと一緒にいたい思いはあるものの、避難所に連れていくことには、ためらう声が多く聞かれました。
県内の動物愛護団体「長崎ライフオブアニマル」の木村愛子 代表。
災害時の動物の避難については、長崎も大きな課題を抱えていると話します。
(長崎ライフオブアニマル 木村 愛子 代表)
「私たちが暮らす長崎の町も、ペットと同行して避難が出来る場所は、本当に限られている」
県は、東日本大震災や熊本地震などをきっかけに、各市町にペットを連れて避難できる避難所の開設を要請。
しかし、多くの自治体が「災害が起きてから対応を考える」としていて、どこに開設されるかは決まっていない状況です。
また開設されるとしても、ペットを人とは別のスペースや屋外に避難させる「同行避難」が多く、ペットと同じスペースで過ごせる「同伴避難」は、現在のところ、長崎市の旧江平中学校体育館のみが対応を予定しているとしています。
こうした避難所の情報について、損害保険会社が去年、ペットの飼い主約1000人を対象に行ったアンケートでは「知らない」と答えた人が8割ほどだったということです。
(長崎市 犬の飼い主)
「人の分だけじゃなく、ペットの用の避難用具とかまとめて置いた方がいいのかなと思う」
(時津町 猫の飼い主)
「シミュレーションを普段していないので、そこも家族で話し合っておかないといけないと、今回の(報道を)見て、他人事では済ませられないなと思う」
突然起こる災害から、ペットの命を守るために。
長崎ライフオブアニマルの木村代表は「人とペット、どちらも安心できる場所」が必要だと話します。
(木村さん)
「迎えた命を最後まで、責任もって添い遂げてあげるというのが、(ペットにとって)幸せなことなんじゃないかなと思う。早く復興して、安心した時間を取り戻してほしい」