×

ガンジーの胸像 長崎市 設置場所を“再検討”「近隣住民との調整が不十分」《長崎》

2024年3月6日 20:55
ガンジーの胸像 長崎市 設置場所を“再検討”「近隣住民との調整が不十分」《長崎》

インドが寄贈を申し出たマハトマ・ガンジーの胸像の設置場所について、長崎市は、5日再検討する方針を示しました。「近隣住民などとの調整に不十分な点があった」と説明しています。

藤田 智子アナウンサー
「中島川の袋橋の周辺です。今月上旬ガンジー像が設置される予定でしたが、市民から戸惑いの声が上がったため市は再検討することにした」

設置場所を再検討することになったのは、“インド独立の父”とされるマハトマ・ガンジーの胸像です。

去年10月、シビ・ジョージ駐日インド大使らが長崎市を訪れた際、胸像を寄贈したいと申し出があったということです。

設置場所については、インド側は、当初平和公園を希望しましたが市は、「平和公園は、これまで“抽象的な”モニュメントを受けいれていて、“個人の像”はそぐわない」として、代わりに「稲佐山公園」を提案。

これに対し、インド側が人が集まる場所よりも、「平和公園」に近い場所を希望したため、市は、原爆の当初の投下目標地点に近い「中島川沿い」を再度提案し合意していました。

しかし。

長崎市民
「なんでここなんだろうと少し思う」
「なぜガンジーなのか少し思った、意図がよくわからなかった」

市民からは、疑問や戸惑いの声が。

市は、5日「近隣住民など関係者との調整に不十分な点があったことを深くお詫びする」と陳謝し、インド側と調整して設置場所を再検討することを決めたということです。

このガンジーの胸像は、もう一つの被爆地である広島市にも寄贈されていて、広島市は、去年5月、平和公園の近くに設置。インドが核保有国であるため、1982年に当時の高校生が核廃絶を願って建てた石碑から、少し離れた位置に置かれています。

長崎市民「そんな長崎に住んで長くないが長く住まれている方がどう思うか、しっかり話し合って決めてほしい」

市は、再検討の結果は改めて発表するとしていますが、時期は未定しています。