人気漫画「名探偵コナン」がラッピングされた特急「スーパーはくと名探偵コナン号」の運行開始を記念して、鳥取県が無料配布した宣伝用のグッズがインターネット上で転売されている問題で、県は12月7日、「転売はご遠慮ください」などとするお願いをウェブサイトなどに掲載しました。

「まんが王国鳥取鉄道局」の名義で掲載された文章には、転売を控える呼びかけとともに「財布や定期入れに入れて、いつでも江戸川コナン君や『特急スーパーはくと』を身近に感じていただくなど、個人でしっかり楽しんでくださいね」と書かれており、ファンへの配慮をうかがわせる内容となっています。

鳥取県は12月3日、「スーパーはくと名探偵コナン号」の運行開始に合わせ、コナンの漫画やスーパーはくとを広く知ってもらおうと記念品を作成し、倉吉駅や大阪駅で乗客や見学者に無料配布していました。この時、1人1枚ずつ配られた名刺大の木製カードなど、非売品の限定グッズが12月3日以降、インターネット上で相次いで高額転売されていることがわかり、問題になっています。

フリーマーケットアプリ「メルカリ」では12月7日までに、無料配布されたと思われるグッズが出品され、多くが落札されていました。行政が税金を使って作成し、無料で配布したグッズだけに、5000円以上の値段を付け高額出品した利用者のモラルが改めて問われそうです。

掲載文は、鳥取には「県内外だけでなく、海外のお客様にも楽しんでいただける列車がたくさんあります。ご訪問を心からお待ちしています！」と締めくくられており、あくまでファンを大切にする姿勢を貫いていました。