なぜ大阪の企業が鳥取の空き家を買い取り? 全国的な社会問題の空き家をサウナにリノベーション 地域の魅力を発信へ 鳥取県湯梨浜町
全国的な社会問題となっている空き家の増加。鳥取県湯梨浜町では、こうした空き家を活用した新たな取り組みが始まっています。
冷たい水風呂から外気浴でととのう…。真夏の空の下、皆さんが楽しんでいるのは、「サウナ」。
参加者
「最高です。湯梨浜最高です」
8月5日、鳥取県湯梨浜町で行われた住宅の内覧イベント。
三好亜美 記者
「みなさんがサウナでととのっているこちらのお家、実はしばらくの間使われていなかった空き家なんです」
築100年以上、広さ約300平方メートルのこちらの家。空き家として売りに出されていたものを建築関係の人材サービスを手掛ける大阪の企業が買い取り、リノベーション。セカンドハウスとして生まれ変わり、関係者にお披露目されたのです。
NOBORDERS 石神幹生 代表取締役
「町おこしをしたい。空き家が多いと聞いた鳥取県で何かしたいと思ったのがきっかけです」
鳥取県によると、県全体の空き家の数は去年10月の時点で過去最多の41300戸に。県内の住宅のうち15.8%が空き家という状態です。そこで石神さんは、空き家での町おこしに注目。しかし、なぜ大阪からわざわざ鳥取県での空き家問題に着手したのでしょうかー。
NOBORDERS 石神幹生 代表取締役
「裏に山があります。海の目の前空気がきれいです。夜は星空が見えます。これがそろってる立地ってなかなかないと思います。この建物の魅力はそこが一番大きい」
このセカンドハウス、今はまだ改修中で今後は家の中にサウナを設置予定。裏山の湧水を使った本格的なサウナを完備した家としてSNSでPRし、サウナ好きから鳥取県の魅力発信につなげたいといいます。こういった取り組みについて地元の自治体はー。
湯梨浜町 吉川寿明 副町長
「海とサウナというような潮風をあびながらサウナを楽しんで、空き家の利活用をしていくというのは非常に発想もいい」
空き家の改修でその地域の発信を…。石神さんは今後、県内でさらに空き家の改修を進め、鳥取県の魅力を広めていきたいとしています。