長引く高水温で陸奥湾ホタテの稚貝は疲弊か 「去年よりは良いような…」
陸奥湾ホタテの成育に影響を与える海水温の状況について、高水温が去年並みに長引いていることから稚貝の分散作業にも遅れが出ています。
陸奥湾ホタテの成長状況を調べる実態調査を前に開かれた会議では、県や漁協などから関係者が出席し、湾内の海水温の状況が報告されました。
県水産総合研究所によりますと、今年も海水温はいつもの年より高く推移しています。さらに今月に入ってからも水温が下がらず、20度以上の高水温期間が去年並みに長引いていることから、稚貝は疲弊しているとみられています。
いつもの年だと、この時期に行われる稚貝を選別する「分散」作業も、順調に進んでいない状況です。しかし、作業が遅れるとへい死率が高まることから、県水産総合研究所は稚貝の回復を見極めた上で、早めの作業を呼びかけています。
★県水産総合研究所 吉田 達 所長
「いま20℃台ですので稚貝にとっては影響のない水温ですので、稚貝分散は(作業しても)大丈夫です」
★むつ湾漁業振興会 立石政男 会長
「去年よりは良いような状況だと思います 稚貝は一部で30パーセント死んでいるというところも聞こえてきています」
陸奥湾ホタテの秋の実態調査は湾内の10漁協を対象に、来月5日から4日間行われます。