大切なのは「共助」のチカラ…大規模災害で長期化する避難生活を見据え 進む“日頃の備え”

発災から1か月、今もなお石川県ではおよそ1万4000人が避難所などで避難生活を送っています。
大規模災害が発生すると避難生活も長期化するため、日頃の備えが重要です。愛媛県内で進む「備え」を取材しました。
避難所開設前にトイレを確保せよ 防災士たちが臨む「リアル避難所運営」
松山市で行われた「リアル避難所運営ゲーム」。災害時に実際に使う避難所や備品で訓練を行います。参加者は全員、防災士の資格を持つ市民。
松山市防災・危機管理課 門田侑子さん:
「避難所の開設と運営の手順を、みなさんで実際にやってみます」
まずは「避難所に到着してやること!」
松山市職員:
「⑦トイレを準備します⑩避難者を建物内に誘導します。これが全部終わって初めて避難所が開設できます」
「トイレの設置は、上から木が倒れてこないとか上から物が落ちてこない何かが倒れないという場所。安全な場所を選びましょう」
「どこが入り口ですか?これでは潜って入るしかない」
「どれが入り口?」
避難所を開く前にトイレの準備を整えるのにも理由があるようです。
日本防災士会愛媛県支部 小國恵子副支部長:
「避難所の中の安全が確認されるまでは中に入れない。それまでに人はトイレに行きたくなる。あちらこちらでトイレをされたら今日のような雨だと土壌汚染にもなる。地下水も汚染される。そのまま避難所に入ると感染源になるおそれ」
続いて、体育館の中では「住居エリア」「救護エリア」などそれぞれのスペースが分かるようにブルーシートを敷いていきます。
松山市防災・危機管理課 二宮達司副主幹:
「これができていない状態でやるぞとなったらなかなか、どこに何のスペースを設けるか とか、そこから話し合わないといけない。いかに事前の準備をしておくか」
外国人、赤ちゃんやペット連れなど様々な避難者を想定しながら課題を探る
避難者を受け入れる態勢が整うまでにかかった時間は1時間。
ここからは、運営スタッフと避難者の2つのチームに分かれてのリアル避難所運営ゲーム、スタートです。
仕掛け人チーム:
「これ、みなさんの演技力にかなりかかってますのでぜひ役になりきって。5番の方、ベトナム人になりきって、これを読んでください」
外国人役やペット連れなど、様々な人に扮した避難者が避難所へとやってきます。
順調に受け入れが進んでいるように見えますが…