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運休発表の“坊っちゃん列車”早期復活を望む声…知事「人気を博してきたところで残念でならない」

2023年10月19日 18:53
運休発表の“坊っちゃん列車”早期復活を望む声…知事「人気を博してきたところで残念でならない」
運休が決まった坊っちゃん列車

人手不足などを理由に、来月からの運休が発表された松山市の観光名物「坊っちゃん列車」。早期復活を望む声や行政による経済的な支援を求める声が上がっています。

中村知事:
「20年間、あの汽笛の音が街の顔となり、音となり、歴史を刻んできて人気を博してきたところで、今回本当に残念でなりません」

きょうの定例記者会見で中村知事が惜しんだのは…2001年に復活した伊予鉄道の坊っちゃん列車。

県内外からの観光客や子どもたちから人気を集め、道後温泉やお城下を駆け抜けてきたこの列車を来月から当面の間全面運休とすることを先週、伊予鉄道が発表したのです。

その理由は運転士の人手不足です。

穴井記者:
「きょうは平日ですが、先ほどから多くの方が坊っちゃん列車の前で記念撮影をしています」

愛知から来た高校生:
「愛媛の有名なもので(調べたら)坊っちゃん列車が出てきて」

道後で働く人からも惜しむ声が―。

道後人力車 元祖くるまやさん 車夫 高橋孝伯さん:
「びっくりしました。残念ですよね。坊っちゃん列車とタイミングを合わせて一緒に走ったりとかできるだけ子どもが喜ぶのでやっているのでそういうのができなくなるのが寂しいです」

こちらの和菓子屋の店先には…

白鷺堂 小池愛子さん:
「これ坊っちゃん列車よね。実際のものを再現したものがこれ。結婚式のドレスを貸衣装屋から借りたりいただいたりしてパレードをしました」

列車の運行にあわせて、商店街でお祝いのパレードをしたという小池さん。以来、坊っちゃん列車は道後の人たちにとって、欠かせない観光資源だったと言います。

白鷺堂 小池愛子さん:
「ぜひ運転士を確保して走ってほしいです。1日でも早く」

松山市長時代に、官民連携のもと坊っちゃん列車を復活させた中村知事は、伊予鉄道だけでなく松山市による協力も必要と訴えます。

中村知事:
「街としてどれだけ価値を見出すのか。観光コンテンツとして。その中で行政ができることは何なのか。民間との話し合いが必要ではないかと感じます。これはもう松山市が判断されること」

一方、松山市観光・国際交流課は、「坊っちゃん列車の早期運行再開に向けて、伊予鉄道と協議していきたいと考えています」とコメントしています。