伊方原発3号機の運転差し止め訴訟 12年半で結審 判決は来年3月 松山地裁
提訴からおよそ12年半。愛媛県の住民らが、四国電力に対し、伊方原発3号機の運転差し止めを求めている裁判がきょう結審しました。判決は来年3月に言い渡されます。
訴えを起こしているのは、愛媛県の住民らおよそ1500人です。
住民側は、伊方原発の安全性には問題があるとして、2011年に四国電力を相手取り提訴し、運転差し止めを求めています。
裁判ではこれまで、地震や津波などの大規模災害が起きた際の原発の安全性や避難計画の有効性などについて争われてきました。
提訴からおよそ12年半、40回目となるきょうの口頭弁論で原告代理人の薦田伸夫弁護士は、原発沖の中央構造線について四国電力の調査は不十分で、専門家が指摘している活断層の危険性を全く検討していないなどとし、改めて「伊方原発が重大事故を起こす可能性は極めて大きい」などと主張しました。
一方、四国電力は「最新の科学的知見をふまえて伊方原発3号機の自然条件を適切に評価し、安全対策を講じている」などとし、原告らの請求を棄却するよう求めています。
裁判は今日結審し、判決は来年3月18日に言い渡されます。
伊方原発の運転差し止めをめぐる同様の集団訴訟は、広島や山口の岩国支部でも続いているほか、大分地裁は今年3月の判決で住民の訴えを棄却しています。