消えゆく「部活動」と進む「地域移行」…地域に根差したスポーツクラブは課題解決のカギとなるか

時代とともに幅広い世代に親しまれてきた“スポーツ”。そのスポーツの普及を下支えしてきた“部活動”が今、大きく揺らいでいます。
消えゆく部活動…いかにして地域移行を進めるか。愛媛のスポーツ現場でのモデルケースから、その可能性を探ります。
全校生徒425人の川之江北中学校です。
四国中央市立川之江北中学校 森実直人校長:
「一年生が4クラスあったのがもう(今年)3クラスになって来年も30人くらい減る見込み/以前もここに勤務していたがその時は7クラスあったので」
人口およそ8万2000人の四国中央市。県の推計では2060年には、およそ半分の4万1200人にまで落ち込んでしまうとされています。
森実校長:
「前回ここに勤務していた時代からいうと部活動の数は変わっていない、変わっていない中で子供も減って、先生も減って今の(部活動の)数を将来的に維持できるかといったらもう維持できない状態が必ず来ると思うので今どうしていくかが大きな課題」
“部活動が消えていく…”
その現実に、子どもたちは。
女子生徒:
「普段はかかわれない先輩とか後輩とかと積極的にかかわれる機会なのでそこはいいと思っている」
サッカー部所属の男子生徒:
「(部活動がなくなるのは)いやですね。みんなと一緒に部活する時間が楽しいから」
陸上部顧問の“原点”は地域のスポーツクラブだった
午後4時すぎ、部活動が始まりました。陸上部の顧問を務めるのは鈴木真衣先生。自身も短距離選手として中学・高校時代、陸上に打ち込んできました。
鈴木教諭:
「やっぱり感慨深いものはあって、慣れ親しんだ今いるこの北中が母校になるので。自分が今度は教えて子どもたちの未来を作っていける立場であるというのはすごい誇りに思う」
そんな鈴木先生が陸上を始めたのは…
鈴木教諭:
「小学校の高学年の時に地域の川之江の陸上クラブの練習は参加していた」
原点は“学校の部活動”ではなく、地域のスポーツクラブである「川之江陸上クラブ」にあると言います。