【コメ高騰】米価高止まりの中で農水省は備蓄米21万トンの放出を発表…価格は落ち着くのか
コメの価格が高止まりする中、農水省は、14日、備蓄米21万トンの放出を発表。これで、流通の正常化に効果がなければ、更なる放出も辞さない構えです。今後、コメの価格は落ち着くのでしょうか。
14日、静岡・島田市の小学校で行われた“海苔巻きづくり”。これは、JA大井川が、子どもたちに食や農業の大切さを知ってもらおうと行ったもので、児童たちで育て収穫したコメを使いました。最後にクラス全員で5.3メートルの長い海苔巻きづくりに挑戦しました。
(児童)
「初めてやったけど、とても楽しかった」「苦労して田植えをしたのでとてもうれしいです」
(児童)
「楽しかったです」「ゆっくり味わって食べたい」
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「コメが大事ということを子どもたちがわかってくれたらいいなって思います」
そんな日本人の主食…「コメ」。その価格に異変が続いています。東京都内にある精米店では…。
(小池精米店 小池 理雄さん)
「このペースでいったら、夏ぐらいには危ないんじゃないか。コメがなくなってしまう危機感がある」
農家から在庫不足のおわびが。再びの“コメ不足”を懸念しています。
(客)
「コメってすごい値段あがりました?」
(店主)
「あがりましたね」「あははっは、僕があげているわけじゃないですからね」
コシヒカリ5キロの小売価格は、2024年1月には2440円でしたが、1月は4185円となるなど、コメの価格は高騰する一方です。疑問なのが…。
(小池精米店 小池 理雄さん)
「農家さんに聞くと『俺らもない』よって」「じゃあどこ行った。JAさんにもないし」
農水省は2024年のコメの生産量は前年より多いと見込んでいますが、市場に出回っているコメは、前年よりも21万トン少ないといいます。茶わんにして約32億杯分“21万トンのコメ”は、いったいどこに消えたのか。
調べてみました。話を聞いたのは千葉県のコメ農家。倉庫の前には“高騰するコメを守るため”のキャンピングカーが。
(新田野ファーム 藤平 正一さん)
「畳あるでしょう。布団持ってくればいいい」「(不審な)車が入ってくれば、ここから見えるからね」
コメが盗まれないよう泊まり込みをすることも。そんな大切なコメが、今、どれくらい残っているか聞いてみると…。
(農家)
「コメ?ない。農家には全然ない」
契約済みの分を出荷すると、在庫は全くというほど残らないといいます。実は、“令和の米騒動”を受け。
(農家)
「これはさあ、問屋(卸売業者)からさ、今、こういう値段ですよって」
Q.これだけ高くてもほしがっている?
「そう」
卸売業者などからのメールがひっきりなし。具体的に金額を提示される場合も。
(農家)
「(卸売業者が)どんどんどんどんためて、高く売るんじゃないかい」「ちゃんと計算してやっていると思う」
一部の業者が在庫を抱え“売り時を探っている”可能性があるといいます。また、「弁当」や「おにぎり」を製造、販売するメーカーによると。
(埼玉の米飯製造会社)
「弊社に納品しているコメ屋の社長いわくは、その先の集荷業者さんからコメが入ってこない。契約したのにもかかわらずコメが来ないと」「(集荷業者にとっては)ペナルティを払っても高く買ってくれるところがあるんで、そっちにいっちゃった方がもうかるという」「もうグチャグチャです。今、おコメ屋さん業界は」
一方、都内の精米店は農家などから聞いた話として。
(小池精米店 小池 理雄さん)
「普段は“鉄くず”を集めてなかったっけとか 普段“IT業界”の人じゃなかったっけとか、そういう人がやってきて、おコメを集めているというのは聞きました」
Q.それは誰から?
「新潟とか三重の農家から聞いた」「普段やっている仕事ではないのは間違いない」
番組が農家に取材したところ、普段コメの売買にはかかわらないスクラップ業者から連絡がきたといいます。また、別の関係者もスクラップ業者が急におコメを集めだしたと証言。「株のような感覚で、もうかると考えたのでは」と話しています。ほかにも、あるコメの卸売業者が、本来コメを扱わない“ブローカー”的な業者が市場に参入していると証言しているのです。2月、農水相からはこんな発言も。
(江藤 農水相)
「(コメの価格上昇の背景は)投機的なものであって“マネーゲーム”であるということはですね。これもう明らかだと思います。」「今回はどうもですね。今まで“コメを扱ったことがな いような人”まで参入している気配があります」「どこにどれだけあるか今調査を一生懸命かけています」