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元裁判官「規範意識が低かったことに尽きる」 初公判で起訴内容認める インサイダー取引の罪

2025年3月19日 14:08
元裁判官「規範意識が低かったことに尽きる」 初公判で起訴内容認める インサイダー取引の罪

インサイダー取引をした罪に問われている元裁判官の男の初公判が開かれ、男は起訴内容を認めました。

元裁判官の佐藤壮一郎被告は去年4月から9月にかけて、出向先の金融庁の業務で知った未公開情報をもとに10社の株をあわせておよそ950万円で買いつけ、インサイダー取引をした罪に問われています。

19日、東京地裁で開かれた初公判で佐藤被告は起訴内容を認めました。

被告人質問で佐藤被告は、インサイダー取引をした動機について、「老いていく両親や授かったばかりの子どもの将来のために金銭的余裕を持ちたかった」と述べ、「間違った甘い考えと、裁判官としての規範意識が低かったことに尽きると思います」と話しました。また、9銘柄の取引を終えたあと「ふと我に返ったような感覚になって、突然、違法性を意識した」と述べました。

検察側は「常習的で悪質な犯行で規範意識の鈍さは深刻」と指摘し、懲役2年、罰金100万円などを求刑しました。一方、弁護側は執行猶予付きの判決を求めました。

最終更新日:2025年3月19日 14:08