「将来のために余裕を…」元裁判官の男、起訴内容認める インサイダー取引の罪
インサイダー取引をした罪に問われている元裁判官の男の初公判が開かれ、男は起訴内容を認め、「将来のために余裕を持ちたかった」と述べました。
元裁判官の佐藤壮一郎被告は去年4月から9月にかけて、出向先の金融庁の業務で知った未公開情報をもとに、10社の株をあわせておよそ950万円で買いつけインサイダー取引をしたとして、金融商品取引法違反の罪に問われています。19日、東京地裁で開かれた初公判で佐藤被告は「間違いありません」と述べ、起訴内容を認めました。
検察側は冒頭陳述で、佐藤被告がインサイダー取引を繰り返しながら、株の売却益を増やしていったと指摘。佐藤被告は被告人質問で、インサイダー取引を始めたきっかけについて「知識が無かったので株主の立場で仕組みを知りたかった」と述べ、その後も続けた理由は、「老いていく家族や授かったばかりの子どもの将来のために金銭的余裕を持ちたかった」と話しました。