【山岳救助の最前線】21歳の新人女性隊員が挑む!富士山での過酷な救助現場に密着(every.しずおか特集)

山岳救助隊に憧れ、警察官になって3年。大好きな山で人を助ける仕事がしたい!2023年、富士山でデビューした女性・山岳遭難救助隊員に密着しました。
静岡県側の富士山で山開きがあった2023年7月10日、山岳遭難救助隊の臨時派出所が開設され、出発式が行われました。その中に、ひとり、女性の姿が。
2023年に山岳遭難救助隊としてはじめて富士山での任務についた、御殿場警察署の杉本巡査です。
(杉本瑞歩巡査)
「山が好きだったので、そこで人を助けるっていうかっこいい仕事があると小学校のときに憧れて。好きな場所で仕事ができるというのが魅力」
静岡県警の山岳遭難救助隊は、山の経験や知識が豊富な66人で構成され、年間100件以上の山岳遭難に対応しています。杉本巡査は御殿場警察署で唯一の女性隊員です。
静岡市出身の杉本巡査は、小さいころから登山やキャンプをする機会が多く、そこで山岳遭難救助隊に出会い、山で人を救う姿に感銘を受け「いつかは自分も」と憧れるようになりました。
(杉本瑞歩巡査)
「警察官って悪い人捕まえるイメージだったんですけど、山岳救助隊を知って、かっこいいでずっと追いかけてきた」
そして、救助隊になるための第一歩として、3年前に警察官となり、御殿場警察署の原里印野交番に配属されました。
(杉本瑞歩巡査)
「落とし物や道案内を主に仕事としている。毎日仕事の内容が違うので、事案にあった対応をするのが大変」
警察の山岳遭難救助隊になるためには、自ら立候補してその意思を示すとともに、上司からの推薦が必要となります。厳しい環境での救助は強じんな体力と精神力が求められるため、杉本巡査は警察官になってからも地道なトレーニングを重ねてきました。
(杉本瑞歩巡査)
「山岳救助隊があるところに行きたいというのはあったので、きつくても乗り越えたら救助隊になれると思って、それが頑張れる材料というか」
こうした努力が実り、2022年の秋、憧れの山岳遭難救助隊に指名されました。2023年の夏山シーズンは、交番勤務の傍ら富士山須走口5合目の臨時派出所でも勤務にあたります。