注目裁判 “日本手話”できぬ教員が担任に…教育を受ける権利侵害 控訴審はじまる 札幌高裁
道立の聾学校に通っていた生徒ら2人が、日常的に使っている日本手話で学ぶことができず、教育を受ける権利を侵害されたとして、道に損害賠償を求めている裁判の控訴審が札幌高裁で始まりました。
訴えを起こしているのは、札幌聾学校に通っていた中学2年の女子生徒ら2人です。
2人は日本手話ができない教諭が担任になったことから、第一言語の日本手話を使って聾学校で学ぶことができず、教育を受ける権利を侵害されたとして、道に合わせて1100万円の損害賠償を求めています。
一審の判決で、札幌地裁は「日本手話ではない他のコミュニケーション手段で授業をすることは差別的取り扱いに当たらない」などとして訴えを退け、原告側が判決を不服として控訴していました。
きょう(2025年1月23日)の初弁論で、道は改めて「日本手話で授業を受ける権利は憲法上保障されていない」などとして、訴えを退けるよう求めました。