「日本一危険な動物園」撤去計画はまだ提出されず…飼養未登録のアザラシ大量死も発覚 札幌市
札幌市南区の「ノースサファリサッポロ」が、無許可で建物を建てていた問題で、運営会社はきょう(2025年2月17日)にも札幌市に建物の撤去計画を提出するとしていましたが、いまのところ提出されていません。
(山岡記者)「きょう動物園は休園日ですが、園の前にはアクティビティを楽しみに来た観光客の姿が見受けられます」
通常通りの営業を続けるノースサファリサッポロ。
運営会社の「サクセス観光」は、17日にも札幌市に敷地内の建物の撤去計画を提出するとしていましたがー
(金澤記者)「札幌市に撤去計画書は提出されていません」
17日午後3時までに市への提出はありませんでした。
ノースサファリサッポロは“日本一危険な動物園”とも言われ、市民や観光客などに人気のスポットでしたがー
2月に入り、宅地や商業施設の開発が制限される「市街化調整区域」に無許可で建物を建てて営業していることが分かりました。
札幌市はオープン前の2004年に違法建築を確認し、これまで20年にわたり、建物を撤去するように指導してきましたが、運営会社は応じていません。
この状況について運営会社の社長はー
(サクセス観光 星野和生社長)「営業許可を取って営業していればそれほど問題ないのかなという認識が甘かったのが原因です。今後は市と協議しながら、全て違法状態のないように、動物にとっても良い環境を作るように最善を尽くします」
社長は反省を口にしましたが、過去に動物の飼育環境に問題があったのではないかと思われるような事実が新たに分かりました。
これは、ノースサファリサッポロに関する札幌市の文書です。
そこに書かれていたのはー
「ノースサファリサッポロで飼育されているゴマフアザラシは飼養登録がなされていない」
市に寄せられた情報でした。
ノースサファリは2015年に業者から野生のゴマフアザラシを9頭購入していましたが、市に届ける必要がある「飼養登録」を行っていませんでした。
市が立ち入りで確認するとー
アザラシは9頭中7頭が死んでいました。
購入から無登録状態にあった5年間で大量死が明らかとなったのです。
ずさんな経営体制ともいえるノースサファリサッポロ。
違反状態はいつまで続くのか。
札幌市の対応を含めて注目されます。