駅前の「授乳室」で若者がタバコやカップ麺…悪質な利用増で閉鎖の事態に 入室した人の7割が男性 大分
マナーを守らない人が増えたことで子育てにとって大事な施設が無くなりました。
大分駅前の広場に設置された授乳室が23日で閉鎖に。背景には喫煙や飲酒など悪質な利用が増えたことがありました。
23日午後5時過ぎのJR大分駅前。市の職員によって鍵がかけられたのは授乳室です。
大分市が子育て支援のために設置した授乳室が閉鎖に追い込まれる事態となりました。
この授乳室は市が2017年に設置。しかし市によりますと、2年ほど前から食べ物のごみや酒の空き缶、たばこの吸い殻などが放置されることが増えたということです。
市は授乳以外の目的で利用しないよう張り紙などで警告を続けてきましたが…。
◆TOS甲斐菜々子記者
「授乳室入り口の向かい側の壁、今は紙で覆われていますがここに、先月穴が開いているのが見つかりました」
9月20日には授乳室の壁に直径50センチメートルほどの穴が開いているのが見つかりました。
この被害を受け市は授乳室の入り口に設置した防犯カメラの映像を確認。その結果、9月から10月までの9日間で入室は40回ありましたが赤ちゃんを連れた入室はわずか1回。
残り39回は男性52人、女性20人と7割以上が男性でした。すべてが授乳以外での入室だったということです。
また9割はグループで、多くは若者たち、タバコやカップ麺を手に授乳室に入る様子も確認されました。
授乳室の閉鎖を受け、街の人は…
◆街の人
「急に赤ちゃんは機嫌が悪くなっちゃったりするので、こういうところにあるのって助かるママさんも多いと思う」
「ごみが落ちていると衛生的にも気になるので残念」
「ショックだった」
「タバコとかに使われるとやっぱりいや。駅を利用することは結構多いので無くなってしまうのは残念」
◆足立信也大分市長
「屋内の授乳施設が非常に増えたから使われなくなった。あることの利点よりもマイナスの面での使われ方が非常に多くなって、ほとんどそれだけになってきている」
「衛生面など周知に努めてきたが ここは閉鎖した方がいいのではないかという判断に至った」
市は今後、授乳室の建物の活用方法を検討するということです。