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「イオンモール須坂」来年秋の開業で 長野市の商店会などが客が取られる 労働力の流出懸念 経済対策や雇用支援求める

2024年9月9日 20:29
「イオンモール須坂」来年秋の開業で 長野市の商店会などが客が取られる 労働力の流出懸念 経済対策や雇用支援求める

来年秋の開業を控える「イオンモール須坂」。

年間800万人の来客、そして、2000人の雇用が見込まれる中、「共存共栄」をテーマに長野市の経済界が動いています。

およそ1年後の開業に向けて須坂市で「イオンモール須坂」の建設が進む中…。

長野商店会連合会や善光寺口商店会など6つの団体は9日、長野市の荻原健司市長に経済対策を求めて要望書を手渡しました。内容は、長野市内でキャッシュレス決済での買い物に対する消費者への還元策や、継続的な雇用の支援です。

篠ノ井商店会連合会 青木勝雄 会長
「イオンさんができると土日はだいぶ(客が)取られると予想はしておりますが、平日のお客さんまで取られると 商店街の死活問題になりますので」

長野商工会議所 小山紀雄 副会頭
「全体を見回した中でキャッシュレス決済が長野は遅れているという声があります。イオンができるのであればね、商店会にWAONを入れるとかね、 そういった策を練るのも面白いかなと思っておりますけれども」

須坂市によりますと、「イオンモール須坂」ではおよそ2000人の雇用が生まれ、年間800万人の来客が見込まれています。

来客のうち、およそ8割に当たる640万人は須坂市の外から訪れる想定で、長野市内の個人商店などでは、消費の落ち込みや労働者の流出を懸念しています。

長野市 荻原健司市長
「われわれとしても今、庁内で今後どんな対策が打てるのかということを検討している状況でございます。もちろん言い方変えれば脅威ということかもしれませんし、逆に言えばチャンスになるかもしれません」

長野商工会議所などはこれまで、イオンモールができた自治体を視察したほか、イオンモール側との話し合いも行い、「地域の回遊性」を意識しています。

長野商工会議所 地域振興部 渡辺浩史 部長
「地元の商店街ともどうやって共存共栄を図っていくかという中で中央通りをはじめ市街地でさまざまな活性化のためのイベントを商店街さんもやっていますので、どうやって中心市街地と一緒に お客さんを分散させながら回遊していただきながらっていう形で盛り上げていけるかっていうのは非常に大事なことかなと思っています」

開業までおよそ1年となったイオンモール須坂。

多くの人が集中することが予想される中、訪れる人たちにさらに足を延ばしてもらう仕掛けが、共存共栄のカギとなるかもしれません。