毎年、この時期に釣り人が楽しみにしているのが、盛岡市にある岩洞湖の冬の風物詩「氷上ワカサギ釣り」です。このところの暖かさで、ことしは解禁のめどがたっていませんが、ドーム船でのワカサギ釣りが23日から始まりました。

江口キャスター
「岩洞湖では例年、氷上ワカサギ釣りが楽しめる頃なんですが、ことしは、まだ凍っていない場所があります」

　岩洞湖がある、本州一寒いと言われる盛岡市薮川の23日朝の最低気温は、平年を6.5℃上回る氷点下7.2℃。これは3月下旬並みの気温です。

　おととしは23日が氷上ワカサギ釣りの解禁日でした。解禁は例年1月下旬、氷の厚みは15センチが目安です。しかし…。

岩洞湖漁業協同組合　佐々木 逸人 監視長（47）
「いまは薄いところ、7センチしかありません！（暖かさは）体にはやさしいんですけど、氷にはちょっと厳しいですよね」

そんな中。

漁協職員 三浦 実さん
「あ、来たな。（電話プルルル）もしもし漁協です」「1月の30日」

　漁協にひっきりなしにかかってきたのは、「ドーム船」でのワカサギ釣りの予約の電話です。3日前には1日200件以上かかってきたといいます。

　ドーム船の営業は23日から始まり、氷上の解禁まで待ちきれない釣り客で、日曜日まで予約がいっぱいです。

　気持ちがはやり、オープンより1時間半早い午前4時半に着いてしまった花巻市のグループは、ワカサギが釣れると仲間と喜び合っていました。中には、こんな人も。

矢巾町 26歳 公務員
「左手と右手を交互に動かして、メジャーもびっくりの」「二刀流ですね！ふふ」「私は氷上の方が好きですね」「寒いじゃないですか」「それもまた一興という感じですね」

　解禁を待っているのは、釣り客だけではありません。昼時でもすいていたのは、岩洞湖レストハウスです。

「からあげ単品がもう一つ」

いまはドーム船の釣り客の出前注文が、頼みの綱です。

岩洞湖レストハウス スタッフ
「あったかいので、どうなのかなって、はい（解禁を）待ってます」

岩洞湖漁業協同組合　佐々木逸人 監視長（47）
「なんとか1月中には開けたいんですが、それをこえるかもしれません」「もしかしたら」「2月になるかもしれません」

　過去最も遅い氷上ワカサギ釣りの解禁は、2016年の2月2日、次いで去年の1月31日です。