たゆまぬ努力でさらなる高みへ…空手と武道組み合わせた「空道」 期待の中学生
空手と柔道を組み合わせた新しい武道「空道」です。幼いころから空道に励み、全国、そして世界の舞台で活躍が期待される盛岡市の中学生を紹介します。成田記者のリポートです。
力強いパンチに鋭いキック。
城西中学校の3年生、飛澤周希さんです。盛岡市内の道場に通い、日々、稽古に励んでいます。
(飛澤さん)「いろいろな技を使えるし、自分で技を発見したりできるのでそこが面白いところです」
空手と柔道を組み合わせた日本発祥の武道として注目を集めている「空道」。「ジュニア」や「シニア」など、年齢・性別、技術のレベルに応じて階級が分けられ、それぞれ異なるルールで試合を行います。試合時間は一般の大会で3分。防具を付けて戦い、ノックアウトなどによる「一本」のほか、「技あり」など、判定で勝敗を決めます。試合で認められる技は、階級によって異なりますが、パンチやキックはもちろん、投げ技に締め技などあらゆる格闘技術を使った戦いが魅力の1つです。
飛澤さんが「空道」を始めたのは小学2年生の時。同じ道場の1期生として「空道」に励んでいた父親の勇ましい姿を見て、背中を追いました
飛澤さんの強みは強烈なパンチ…そして、キックです。その衝撃で蹴った足もこの通り…
道場での稽古は週3回ほどですが、これ以外に足腰を鍛えるための走り込みなど基礎的なトレーニングも欠かさず取り組んでいます。
(飛澤さん)「地道にコツコツやり続けていくことがちょっとした力になっていって、 それを続けることで強くもなっている」
その努力が実を結び、2023年5月、東京で行われた「世界空道ジュニア選手権」に初めて出場。得意の打撃技が光り、9人で争うアンダー16、58キロ以下のクラスで見事、準優勝に輝きました。
(飛澤さん)「外国の人と戦うのでちょっと不安とか緊張もあったんですけど、自分の練習してきたことがしっかり出せたので、結果にも つながったと思います」
世界大会で戦った飛澤さんのキック、どれほどのものか、ミットで受けてみました。
(成田記者)「ミットを付けていてもキックの衝撃が伝わってきます…痛い」
一方、世界との戦いで見えてきた課題もあります。
(狐崎道場・狐﨑一彦師範)「体力が壁に来ると思います。外国人のパワーは計り知れないので、そういったパワーに立ち向かうために、飛澤周希はどちらかというと小柄ですから、テクニックとかですね、あとは体力面を強化した上で海外の選手にも立ち向かうよう になれればいい」
目標に向かって、誰よりも多く、ひたむきに稽古を重ねてきた飛澤さん。家族にも支えられながら、全国、そして海外でさらなる高みを目指します。
(飛澤さん)「2024年11月に行われる全日本でも優勝して」「3年後の世界大会の切符も取れるようにがんばりたい」「みんなから応援される選手になって、みんなのお手本になれる選手になりたいです」