【大船渡山火事】発生から3日目延焼続く 約225ヘクタールに拡大 付近集落約60世帯に「避難指示」
大船渡市で19日発生した山火事で、市は20日夜から付近の集落に火の手が及ぶおそれがあるとして、およそ60世帯を対象に「避難指示」を出しています。火は3日目の21日も消し止められておらず、延焼が続いています。
山の稜線に赤々と燃える炎。
記者 「大船渡市三陸町綾里です。時刻は午前1時くらい。そして現在でもまだ赤々と燃えているのが分かります。今から3時間半程前に一部地域に避難指示が発令されました」
現場の北側に位置する「田浜地域」の集落、およそ200メートルのところにまで火の手が迫り、20日午後9時すぎ、62世帯157人に避難指示が出されました。
大船渡市によりますと、避難所となっている市内綾里の「綾姫ホール」には、20日夜の時点で最大で18世帯34人が避難しました。
夜を徹しての消火活動から一夜が明けると。山火事の発生から3日目の21日は、午前6時半ごろから消火活動が再開され、集落に近い場所を優先的にヘリによる上空からの消火活動が行われました。
20日までは近くのダムから水を汲んでいましたが、効率が悪いことから、21日から海水を撒くことになりました。木が枯れる懸念もありますが、森林の所有者などの許可を得て消火活動を優先した結果だといいます。
こちらは上空から撮影した映像です。半島の広い範囲に白い煙が立ち上っているのが、分かります。煙は田浜地域の集落からおよそ2キロ北に離れた漁港付近でも確認できました。
住民 男性
「何から出火したかわからないけれど、大変ですよ」
女性
「(火が)消えたと思えば出てくる。『いつまで続くの』と思えばなんか心配」
岩手県によりますと、21日午前7時現在、火の範囲は20日の6倍以上、およそ225ヘクタールに広がっています。
消防によりますと、半島の西側と南側は海岸線の近くまで火の手が及んでいるということです。