アートステーションどんこや30周年 「また、みんなのいろいろな絵を観にきてください展」
宮崎空港で今月1日からある作品展が開かれています。
「描きたい絵を、自由に」個性豊かな絵画を描いたのは?
色彩豊かな富士山。
マジックペンで1本1本描かれた繊細なアート。
エビフライが主役のポップな絵。
宮崎空港ビルの3階ギャラリーには、今月1日からオリジナリティーあふれる絵画80点が展示されています。
(児玉泰一郎アナウンサー)
「この作品展の名前は、『また、みんなのいろいろな絵を観にきてください展』」
「どんな思いで、どんな人たちが描いたのでしょうか」
15日、会場を訪れたのは、障害者の通所施設「アートステーションどんこや」の利用者たち。
この絵画を描いた皆さんです。
作品展の名前を考えたのは中武卓さんです。
(児玉アナ)
「素敵だと思ったのが、僕の絵を見に来てくださいではなくて、みんなの絵をというのがいいと思いました」
(中武卓さん)
「みんなの作品を見に来てください」
(アートステーションどんこや 富村博光施設長)
「みんなと活動しているというのが、彼の中にあるんでしょうね。優しいですよね」
アートステーションどんこやは、1994年に芸術に造詣のある障害者7人が立ち上げました。
現在は、障害のある人が自分らしくいられる通所施設として、20歳から73歳までの24人が創作活動に励んでいます。
作品展はどんこや設立から30周年を記念して開かれました。
(椎葉達也さん)
「ネコが好きです。絵を描きました」
こう話す椎葉さんが描いたのは、どんこやのスタッフが飼っているネコ。
『猫』
(内村なつきさん)
「おもしろ学校の宿泊学習です」
『おもしろ学校の宿泊学習』
(内村なつきさん)
「自分の空想の頭の中にある学校を想像して描きました」
内村さんの作品は、宮崎市のコンクールで最優秀賞を受賞。
トートバッグのデザインにも選ばれました。
(児玉アナ)
「これからも素敵な絵を描いてください」
(内村なつきさん)
「はい、児玉さんも描いてみたいので、ぜひどんこやに来て」
(児玉アナ)
「私の顔を描いてくれる?うれしいですね」
(内村なつきさん)
「あしたにでも描けるので」
(アートステーションどんこや 富村博光施設長)
「その人の自由な発想の中で 日頃の思いを絵にしてみたら? としか言わない」
「そうすると、それまで絵をかいたことがない人たちも、いつの間にか個性が出てくる」
「一見、障害の方はなかなか光が見えないことがあったりするじゃないですか。だけど、少しずつ活動する中で、着実に力が蓄えられてきて花開くのが、今、どんこやの中で僕はいま実感として味わっている」
「こういう絵を描きましょう」という指導を受けていないからこそ1人1人が独自の作風を持っている。
この作品展は宮崎空港で今月27日まで開催されていて、展示されている絵は購入することもできます。