「いい歯を守りたい」歯科衛生士を育てる宮崎歯科技術専門学校 歯のケアは全世代で意識されるべき課題
日本歯科医師会は、「80歳になっても20本以上の自分の歯を保とう」という「8020運動」を推進しています。
この活動は、歯の健康を守るために、セルフケアや定期的な歯科検診を習慣づけることを目的として、学校や職場、地域の検診活動を推進するなど、歯のケアは全世代で意識されるべき課題としています。
歯科衛生士の役割:診療サポートと予防指導
歯科医療には、歯科医師だけでなく、歯科衛生士も重要な役割を果たしています。
歯科衛生士は、歯垢や歯石の除去など予防を主としながら、歯科医師の診療を補助する役割を担う他、歯磨きの方法や入れ歯の手入れなど、患者への指導も大切な仕事です。
この職業に就くには、国家資格を取得する必要があります。
歯科医療の人材を育てる宮崎歯科技術専門学校
宮崎歯科技術専門学校(宮崎市清水町)の歯科衛生士科(3年制)では、3年間の講義と実習を通して、歯科衛生士国家資格の取得を目指します。
実際の病院を再現した設備を用い、最新の医療機器を使って実習が行われます。
歯の型取りや診療サポートの実習が行われるなど、学生たちは現場さながらの環境でスキルを磨いています。
実際の歯科医院でも経験を積みます。
1年生の佐藤花歩さんは、「実際の患者さんと接することで、教科書にはない学びや、歯科衛生士さんの生の動きを見ることができとても勉強になる」と話します。
宮崎歯科技術専門学校の校長でもあるわかば小児科の旭爪(ひのつめ)伸二院長は、「歯科衛生士の仕事は重要な仕事。実践的な技術やコミュニケーションスキルの習得において、臨床の場での経験が学生にとって大切」と話します。
歯科技工士の仕事:補綴物(ほてつぶつ)の製作とカスタマイズ
歯科技工士科(2年制)は、入れ歯や詰め物など患者の口に合った矯正器具を製作する専門職です。
歯科医師、歯科衛生士と連携しながら患者に合ったオーダーメイドの補綴物を提供し、精密な技術が求められる仕事です。
特に近年では、スポーツ用のマウスガードの製作など、歯科技工士の技術が広く応用され、患者の生活の質の向上に寄与しています。
小八重日実香さん(1年)は、「手先が器用なので、人のために役立てるような仕事につきたいと思い、歯科技工士を目指した」と話します。