山形銀行の昨年度決算「増収減益」 有価証券売却の損失で利益減少 減益は4年ぶり
山形銀行は14日、昨年度の決算を発表しました。貸出金の利息などが増加した一方、有価証券を売却した際に発生した損失が全体の利益の減少につながったということで「増収減益」となりました。
山形銀行が発表した決算によりますと、一般企業の売上高に相当する「経常収益」は486億4600万円で、前の年度に比べ40億6700万円増えました。これは、貸出金の利息や株式を売却した利益が増加したことなどが要因で、3年連続の増収となりました。
一方、銀行全体のもうけを示す「経常利益」は、前の年度に比べ15億6500万円少ない34億1900万円。最終的なもうけを示す「当期純利益」は21億3400万円の黒字となりましたが、前の年度に比べ11億5400万円減りました。
有価証券を売却する際に発生した損益などが影響し、2019年度以来、4年ぶりの減益となりました。
山形銀行 佐藤英司頭取「有価証券売却損の計上などから減益の決算となったが、当行がこれまで進めてきた広域型営業体制やDXの取り組みなど、各施策の効果が表れ、役務利益の増加や経費の減少等により、本業利益が良化した点は評価できると考えている」
今年度の見通しについては、利益の拡大に向けた取り組みを進める一方、昨年度に株式を多く売却した反動から収益は減るものの利益が増加する「減収増益」を見込んでいます。予想額は経常収益が350億円、経常利益が41億円、当期純利益が25億円となっています。