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「農家の時給は10円。欧米並みの所得補償を」 「令和の百姓一揆」と題し東京都内でデモ 

2025年3月31日 8:45
「農家の時給は10円。欧米並みの所得補償を」 「令和の百姓一揆」と題し東京都内でデモ 

日本農業の危機的状況を訴える「令和の百姓一揆」が30日東京都内で行われ、全国から集まった農家や消費者らが、ともに日本の農業と食料を守ろうと訴えました。

都内のビル街で列をなすトラクターやのぼり旗を持つ人たち。「令和の百姓一揆」と題した活動は、農民、農村が消えようとしている現状を打開しようと東京に加え、北海道から沖縄まで全国14か所で行われました。

鶴岡市から参加「実家が農家をやっている。跡継ぎがいなかったり農村でコメ作りしている人も高齢化している。一般の消費者の人もコメの値段もそうだが農業自体を見直してほしい思いで行進したい」
世田谷区(長野出身)看護師「自分は消費者だが一般の民としても一緒に歩みたいと思い参加した」

実行委員長を努めるのは長井市のコメ農家・菅野芳秀さんです。

コメ農家・菅野芳秀さん「日本農業は本当に大変な局面。崩壊局面に入っている。このことを多くの国民は知らない。今残っている農民を守りながら消費者・市民と連携して食と農と命を大事にする日本に変えていかなければならない」

農林水産省の統計によりますと、国内の農業従事者は2000年の240万人から2020には136万人となり、さらに20年後の2040年には30万人にまで激減すると見込まれています。7割が65歳以上、平均年齢は68.7歳題です。

「欧米並みの所得の補償を農業守ろう」

活動には、全国からおよそ30台のトラクターが集まったほか、参加者が表参道や渋谷区など都内中心部を歩きました。「農民に欧米並みの所得補償を」「市民に安定して食を手にできる生活を」と訴えました。主催者によりますと沿道も含めて参加者は4500人に上ったということです。

菅野さんデモ「農家の時給は10円。8時間働いても80円にしかならない。これで日本の米作りは続けられないみなさんのあすのご飯は作れない。何とか農政を変えられるよう頑張る。皆さんとともに頑張る。一緒に頑張ろう」

実行委員会は「令和の百姓一揆の会」を設立し、会長に菅野さんを選任。この日の活動を第一歩に引き続き、全国的な運動を展開していくことを決めました。

最終更新日:2025年3月31日 10:53
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