「令和の大修復」 国宝・羽黒山五重塔1年半かけた屋根の葺き替え工事が完了 11万枚以上の板重ねる
鶴岡市の国宝・羽黒山五重塔でおよそ1年半かけて進められてきた屋根の葺き替え工事が9月20日に完了しました。「令和の大修復」で生まれ変わったその姿とはー。
鶴岡市の羽黒山にたたずむ国宝・羽黒山五重塔は1000年以上前の平安時代に平将門が創建したと伝えられています。
出羽三山神社によりますと現存する塔はおよそ650年前の室町時代に再建されたもので東北で最も古く、高さはおよそ30メートルに達します。屋根は当時、全国で建てられた塔の中で唯一、木の薄い板を重ねる「柿葺き」の技法を用いて作られています。
葺き替え工事はおよそ20年に一度のペースで行われていて、今回は「令和の大修復」と位置づけ去年5月から塔の周りに足場を組んで進めてきました。
工事では屋根の板を全て剥がして木の傷んだ箇所を修復した後、11万枚を超える新しい板を上から重ねました。
そして、着工からおよそ1年半ー。9月20日に全ての工事が終わり、新しくなった塔がお披露目されました。現地には24日も多くの人が訪れ塔の姿を見入っていました。
見に来た夫婦「囲いがあると思って来たが終わっててすごい。ラッキーだなと思って。出来たてほやほやすごいよね。これが山形にあるというのが自慢」
地元の人「毎年のように来ていたがやっぱり素晴らしい。またこれから何回も足を運びます」
およそ650年にわたって羽黒山にたたずむ東北最古の塔。参拝客を厳かな雰囲気で出迎えていました。