山形新幹線の米沢トンネル(仮称)整備 建設に伴う経済波及効果は3353億円 県が試算

山形新幹線の仮称・米沢トンネルの整備計画をめぐり、県は建設に伴う経済波及効果がおよそ3353億円に上る試算を示しました。
これは県議会の総務常任委員会で11日、県側が明らかにしたものです。
山形新幹線は仮称・米沢トンネルの整備によって大雪の影響などで運休のリスクが高かった福島県境区間での安定的な走行ができるほか、山形~東京間の所要時間が現在より10分強短縮する効果があるとされています。さらに、ビジネス客の往来やインバウンドの増加などによる経済効果も期待されています。県の試算によりますとトンネル整備に伴い、県内を訪れる人は年間およそ8万9000人増え、およそ3353億円の経済波及効果が見込まれるということです。
県みらい企画創造部 小中章雄部長「県としては事業化に向けて費用負担を含む事業スキーム等の確定が不可欠なので政府・JR東日本と3者で検討を行っていく」
トンネルの整備を巡ってはJR東日本から当初の概算よりも事業費がおよそ800億円増加し、工期が4年ほど延びる見込みであることが報告されています。これに対し吉村知事は、「トンネル整備が本県にもたらす効果は非常に大きいことが見込まれる」として引き続き整備を推進する考えを示しています。