進化を続ける山形新幹線つばさ 新型車両「E8系」デビュー JR山形駅に鉄道ファンら
山形新幹線つばさの新型車両「E8系」が16日にデビューし、JR山形駅には鉄道ファンや家族連れらが詰めかけました。東京ー山形間の所要時間は最短・2時間22分で、これまでの車両に比べて4分短縮されます。
3月16日、午前6時46分ー。
JR山形駅の新幹線ホームは早朝から熱気に包まれました。
出迎えられたのはー。
山形新幹線つばさ、25年ぶりの新型車両・「E8系」です。
E8系は空気抵抗を少なくするために流線形の先頭部分が従来の車両に比べ3メートル長いのが特徴です。
これにより、最高速度は25キロ速くなり時速300キロに向上、山形ー東京間の所要時間は2時間22分となり、4分短縮されます。また、トンネルに入る際の騒音が軽減されるほか、車体の揺れが少なくなっているということです。
当時のリポート「緑のじゅうたんの中をまっすぐに山形に向かって走っています!」
「べにばな国体」が開催された、1992年7月に開業した山形新幹線つばさ。
新幹線と在来線の区間を同じ車両で走行できる全国初の「ミニ新幹線」です。
当初使われた400系は「つばさ」用として開発され、最高速度は時速240キロ。山形ー東京間を2時間27分で結びました。
「ものすごく幸せです。今まで仙台経由で(東京に行っていたが)ものすごく時間を有効に使えます」
7年後の1999年には山形駅から新庄駅まで延伸し、それに併せて、2代目のつばさとなる「E3系」がデビュー。
モデルチェンジやカラーリングの変更などをしながらこれまでメインの車両として運転されてきました。
そして、16日ー。
JR山形駅で新型車両・E8系の出発式が行われ、吉村知事や県内の観光関係者らが出席し、デビューを祝いました。
テープカット「山形新幹線E8系デビューです、どうぞ!」
鉄道ファンの子ども「(新型車両を見るために)けさ5時に起きた!鼻の長いところが好き。全部好き!グリーン車にも乗ってみたい」
鉄道ファンの子ども「かっこよかったのは1号車の一番前らへん。車体の色もいいと思った」
新幹線のホームでは訪れた鉄道ファンや家族連れらが、手を振って新幹線の出発を見送りました。E8系は当面の間は1日3往復、運行されます。
JRは今後、2025年度を目途に全ての車両をE8系に置き換える方針です。
また、ダイヤ改正に併せ、県内では16日から電子マネー「Suica」を利用できる駅が増えました。新たに利用できるのは奥羽線の「かみのやま温泉」から「村山」の間と、左沢線の「寒河江」から「東金井」の間です。既にSuicaに対応している山形駅と山寺駅を含めると合わせて23の駅で利用できます。さらに速く、便利になるつばさ。進化を続けます。