「階級に見合った仕事しろ」部下を仲間外れに “パワハラ警視”が懲戒処分 山梨県警

山梨県警は7日、部下3人に対し職場で仲間はずれにするなどのパワハラ行為を繰り返したとして、県警本部の男性警視(47)を減給6か月(10分の1)の懲戒処分としました。男性警視は7日付で依願退職しました。
県警監察課によりますと、男性警視のパワハラが認定されたのは3人の部下に対する行為です。
まずは去年4月中旬から6月下旬ごろにかけ、40代の男性警部に対して職場内で仲間外れにして仕事を与えなかったほか、「階級に見合った仕事をしろ」と叱責。精神的に圧力や苦痛を受けるような言動を繰り返しました。
続いておととし4月中旬から去年3月上旬ごろにかけ、当時警部だった男性警視が当時20代の男性巡査長に対して職場内で仲間外れにして仕事を与えず無視。また、ほかの職員の前でばかにした言動で笑いものにしたり、人格を否定するような言葉をかけたりしました。
さらに、2017年5月ごろから18年3月ごろにかけ、当時警部だった男性警視が当時20代の男性巡査部長に対して必要な指示を与えず、「やめてしまえ」「お前より仕事ができないものは見たことがない」とののしる行為を繰り返しました。
被害を受けた3人のうち、40代の男性警部が去年6月下旬に所属部署のハラスメント相談員に申告し、調査の過程でほかの2人への事案も発覚しました。
男性警視は県警監察課の聞き取りに対し事実関係を認め、「適切な指導だと考えていた。ハラスメントに対する指導・教養は受けていたが、自分の認識が甘かった。仕事ばかりを優先して配慮が足りなかった点について反省している」と話しているということです。
県警は行為責任と監督責任を問い警察本部の男性警視1人と、行為責任を問い警察本部の男性警部1人の計2人を本部長注意としました。
また、県警の平山大典警務部長は「誠に遺憾であり、被害職員の人格や尊厳などを害するとともに県民の信頼を失墜させたことを深くお詫びします。再発防止の徹底を図り、信頼の回復に努めます」などとするコメントを出しました。